2006/11/28(火)19:17
攻殻機動隊って英語でどういうの?
南米移民労働者の中では、英語を学んでも生涯賃金には大きな差がでない
けれども、いま先んじて日本語を習得できると日本での就労機会が飛躍的に
増えて、生涯賃金にも影響がでるどころか、小所有者として自国での起業にも
有利だという考え方があるのだと聞いた。
他ならぬ、日本語教室の生徒たちはその中でも高い意欲で取り組んでいる連中
だから彼等の中には確信に近い域のものがあるのだろうと推量する。
ブラジル人は、日本就労3年で家が建つらしい。生徒の一人のおやじは、もう
一軒家を建てていて賃貸収入があって、家族に送金していないと言う。いまは
自分たちの家を建てるための資金で、あと3年もすればブラジルで悠々と暮らす
などと真顔で言っていた。なるほどその時には、ブラジルで日本語教師でもやる
つもりなのだろう。こちらはボランティアで教師をして、相手は自国で金儲けの
道具に転じるのだから、笑いが止まらないと思うわけだ。
それでも日本語教師熱は、冷めない。
大阪では、日本語教室に潜り込んで生徒を持つ事も難しいほど難関だったりする。
一方、スカイプではマニア同士のあいだで日本語が一種のラテン語的に機能して
いるというのを耳にした。台湾の二十代の女性は、漫画家で日本の漫画を通し
日本語を学習したという。話していると驚くが、もはや東京の二十代の女性と大差
ない語り口だ。日本についての知識も、もしかしたら日本の二十代のものとさほど
変わらないのかもしれない。もっと驚くのは、彼女がポーランドや北欧の男の子たち
と、日本語でコミュニケーションしているというのだ。趣味の一致が、日本語を選択
させているのだと思う。いつまでこのような例が増え続けるのか、おおいに疑問である
けれども、彼等にすれば日本語と日本文化は、なにか再生の期待をこめた要素
を感じるらしい。とりわけ攻殻機動隊のファンが多いのには驚いた。
こちらのオヤジが、へとへとで顎がでそうなのとは大違いだ。
日本人が、あまり熱心に日本語を世界に広めようと努力していないことがむしろ
彼等マニアには刺激的にはたらいているのかもしれない。