3071890 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

新発想ビジネスヒントフォーラムWEB2.0

新発想ビジネスヒントフォーラムWEB2.0

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2007年09月23日
XML
最近、二十代の工学博士たちと仕事で組んでいる。自分にすれば息子ぐらいの年齢の兄ちゃんらと仕事しているわけだ。それもよりによって理系バリバリのエンジニアばかり。何で呼ばれたのか戸惑いがあったが、理由は以下のようなことらしい。

高電圧でプラズマ発生させて無機材料を固める装置が頑張っているのだけれど、何ができるか分からないという。そういう不確定な要素が最後まで付きまとうらしいのである。樹脂加工品の業界に踏み込んで色々目撃してきた時にも感じた事なのだけれど、工業製品というのは、実態で手づくり工芸品と大差ないという印象だ。人間の手感触でコツコツと作られているものは、事情が分からないとロウテクで、コンピューターが数値制御して巨額な装置が動き回っているとハイテクだと勘違いしてしまう。だが、人間が手作りしているものがロウテクだと思っているのは、技術に対する根本的な誤解だろう。このところ中央官庁の役人ですら次第に気づきはじめて、最近では巨大な箱=ハイテクだなどという誤認をしたままなノータリンは少しづつ減りつつあるのではないだろうか。

なまじ凄い設備を導入してもいざ製造を開始してみると、経営側は予想外に製品の安定した出力や、それよりも何よりも販路について、事前に正しく目論見していなかった事に気づく事があるらしい。しかし、考えてみると販路をあらかじめ予定して素材加工ができるわけではないという技術段階にあるプラント。これを回しているのだから、販路が身近にみえる筈がない。


そこで、どんな素材や構造材が飛び出してきてもそこそこ販路に誘導できるという、これまたムチャクチャなキャラクターである自分が評判になって、声がかかってきたのだ。地元の名士や経済団体が、リレーして私を呼び出した。普通の事業者ならば大抵の場合自分の職務経歴をみて思うらしい。まっとうなメーカーの縦割り構造の下では、使いものにはならないと。それはそうかもしれない。ところが、今回のように販路イメージが描けない、もしくは販路イメージが刻々変化するというような特異な状況にある製造者には、いわば全天候戦闘機のような自分のキャラクターにはまるのだと言う。研修を一週間ほど受けたが、知ればしるほど自分の正体不明な過去、活動履歴、尋常一様ではない人脈がそのまま活性化できそうな印象が湧いてきた。


資源の無駄遣いはやめよう。こういう人間の持ち合わせているスキルや人脈が、なぜかピタっと当てはまるような事例は、ほんとうに珍しい。出し惜しみしても、そのまま棺おけに仕舞わなければならない程度のものばかりだ。ならば、役に立ちそうだと思っている事業者に、丸ごとぶちまけた方が世のため人のためというものだろう。というわけで、しばらくハイテク設備装置と同伴しながら、ベンチャー道を極めることにしようと思う。いや、ベンチャー事業者だと勘違いされると困る。世間的にはすでに立派な優良中小企業なのである。であるのに、どうしてこんなにリスクの多い事業を始められたのか。もしくは、予期せず理解しがたい展開にはずれてしまうことがあるのだろう。そのつもりがなかったのに、ついはずみでベンチャー事業始めてしまいましたみたいな事例も世の中にはあるものだ。企業には企業内部に諸事情があるものらしい。










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007年09月24日 02時49分13秒
コメント(0) | コメントを書く
[お山に雨が降りまして] カテゴリの最新記事


PR

プロフィール

シャルドネ。

シャルドネ。

バックナンバー

コメント新着

フリーページ

サイド自由欄

設定されていません。

カレンダー

ニューストピックス


© Rakuten Group, Inc.
X