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新発想ビジネスヒントフォーラムWEB2.0

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2007年09月27日
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520_p.jpg

 

 

 







パソコン通信で、最初に漂着したのはビジネスフォーラムだった。記憶を辿ると多分94年の春だと思う。前年の暮れMacが20万円台で買える環境になった。それまで高級機だったものが、手が出るイメージになってきて友人の医師と電話で長話をしていて、そろそろでしょうと揃って購入した。LC520の廉価版だった。いまから考えると虚仮のような道具だが、あの年の暮れには眩く安い買い物だと思えた。


CPU 68LC030(25Mhz)
RAM 24M (16M SIMM増設済)
Hard Disc 160M
CD 2倍速(キャリー式)

あらためてスペックを眺めてみると、嘘だろうと思わずにいられないのだけれども当時はこのパソコンでできることが未来を予感させるような実にスリリングなものだった。事実、自分が現在にいたるすべての人間関係や友人たちをその不思議の小函がもたらしてくれたと思う。通産省産業政策局の課長とメールでバトルしたり、大手レンズメーカーの開発者に質問を浴びせたり、のちのち日米同時上場を果たした青年と知り合ったのもこの小函だった。

 

自分がビジネスフォーラムで自己紹介ができるようになった95年の春先に、彼がパソコン通信で新しいフォーラムをつくりましたと挨拶したのだ。その掲示板を、新発想ビジネスヒントフォーラムと言う。彼の直後で挨拶した自分は、即座にまっさらのフォーラムに出向いた。利用者が皆無で、フォーラムとよばれる掲示板がすべてガラガラ。のちにプレジデント社の編集部員だった石井伸介氏に聞いたのは、ビジネスフォーラム本家で一週間にパソコン通信の利用者でおよそ7000人程度の巡回があったという。自分のような新参もので、ログ多産者。内容もご存知のとうり厚かましく心臓に毛がはえているようなのばかり。パソコン通信の黎明期とはいえ、当時の利用者の状況を思い起こせばひとりで離れのフォーラムとはいえ空部屋で毎日ログを多産していたのであるから大方の失笑をかっていた筈だ。ふりかえって思い出すたびに汗顔の至りである。

日本の企業で、営業職は冷遇されているのではないかという素朴疑問が共有されていてビジネス系フォーラムでは結構話題になった。長い長いディベートが続いて、さまざまな角度から企業組織の中のおける個人を話題にした記憶がある。

当時のモチーフは今だにひきづっているとも言える。さまざまな人達と意見交換ができたが、ものごとを詰めて考えるに際し思考に必要な枠組みはほとんどその重層的な対話の中で出尽くしたと思う。会議室と呼ばれたBBSは、常に沸騰して一日で発言のコメントチェーンが1000を超えることはザラだった。

実は、いまも当時のパソコン通信でのあの対話の流れでものごとを把握して理解し、読み解く癖が身についている。


自分の語る営業職としてのテーマは大手企業の営業マン諸氏には実感から離れていて理解を絶しているという風に言われた。ログでの意見交換だけではなく、現実にオフ会で繰りかえし出会っても何を言っているのか理解できないという風に正直に言われたことも多い。相手が嘘を言っていないのは、出会えば流石に分かる。それはそれで自分にも衝撃だった。

最近、ようやく鈍い頭で当時の齟齬、というのか噛みあわなかった理由が次第に氷解してきた。自分も少しは成熟したのだ。

ビジネスフォーラム(当時は、ニフティーサーブと言ったパソコン通信内部のBBSだ)で、盛り上がった営業部員らは原則として消費財の流通に論点を絞っていたように思う。自分は、当然消費財も取り次いでいたのだが、企画性と開発要素が極めて多く含まれている特注品に日常が傾斜していたため「目方でなんぼ」と売り買いされる自由経済に基本的に怒りがあった。

当然、視点の中に生産財営業の感覚が忍び寄っている。これは無茶である。相当大きな飛躍だと当時気づかなかった。野暮なものを持ち込んでしまっていたのだ。激しい舌戦をくりかえしていたが、いまにして思えばこれで議論が噛みあう筈がない。

自分のような不器用なバカものは、こんなことに気づくのに10年以上もかかってしまう。当時の会議室参加者には遅まきながら、深く謝意を述べておきたい。






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最終更新日  2007年09月30日 11時08分31秒
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