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カフェ・ヒラカワ店主軽薄

2005.05.05
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カテゴリ:ヒラカワの日常
二泊三日の空手合宿から無事帰還。
あたまの中が白い。

昼頃帰ったのだが、
身体が浮いている感じで、日常に戻れない。
マルを連れ出して、二時間ほど
世田谷の路地を歩く。

世田谷に路地があるのかってか?
奥沢と世田谷の境目あたりを歩くと
奇妙な場所に迷い込む。

瀟洒な家が勝手な方向を向いて建てられており、
その間をぬうように、
ボードウォークがしつらえてある。
佃、月島あたりの路地とは
根本的に違う、人口的な路地が切られている。
この都会の中の異空間をぐぐり抜けて
浮世の渡世にもどってくる。

家に戻り、
新聞を開くと、
JRの事故関係の記事が出ている。
テレビをつけると、なんだか
謝罪の記者会見をやっていて、
記者が怒ったような詰問をあびせている。

コメンテーターも
「何考えているんでしょうかね。」
「会社の倫理感が崩壊してしまっているんでしょうねぇ」
などとぼろくそな批判を展開している。

なんだか、気分が滅入ってくる。
JR 西日本の迂闊な対応に対してではない。
マスコミも世論もここぞとばかりに、
正義の鉄槌を下しているその光景にである。
JR西日本の会社の体質には批判されてしかるべきものが
あると俺も思う。
しかし、それはこのようなチープな形で
ご遺族の無念や怒りを代弁したつもりになって
当事者を指弾することではないと俺は思う。

事故の当日に、ボーリングをしたり、酒を飲んだりすること
は確かに不謹慎であるかもしれない。
しかし、不謹慎であることと、
この事故を直接関連させて議論することは
問題の本質を隠蔽するだけであると俺は考える。
いや、むしろ
今回のような、全社一丸の懺悔を要求する世間を
作り上げてゆく論調こそが、
事故の遠因となっているとは考えられないか。

ちょっとしたダイヤの乱れを、指弾してきた
マスコミが、全社を挙げて正確無比で効率的な
列車運行のために行った過酷な教育や罰則を批判できるのか。
リストラや下請けを搾って作り上げた
高収益を称えてきたマスコミが
JR西日本が安全より利益を優先したと、指弾できるのか。

誤解を恐れずにいえば、
すこしぐらいいい加減な社員や、お気楽な奴がいても
それでもなお、職業倫理や安全が確保できるようなシステム
を担保するために何が足りなかったのか、
あるいは何が過剰でありすぎたのかを
もうすこし根本的なところで考えられないものか。

全社総懺悔を強要するような思考のかたちからは
本当の解決は何も生まれてはこないと俺は思う。







最終更新日  2005.05.05 22:45:08
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