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カフェ・ヒラカワ店主軽薄

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2008.02.27
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カテゴリ:ヒラカワの日常
箱根で、内田兄弟、石川くんらとかけ流しの湯に浸かっていたら、
コラムの締切日をすっかり忘却していた。
東京にもどり、会社に出勤し、メールを開くと
ケイズワークの市田さんからリマインダーが入っている。
いや、まいったな、何もやっていない。
会議をひとつして、客先をまわり、
予定していた空手道場をキャンセルして帰宅。
めしをかっ込んで、一気に書く。
映画『浮雲』論。
いつか、書こうと思っていたので、
よい機会であった。
『その風景には見覚えがある』と題する。
ラジオデイズのサイトでの公開は一週間後ぐらいだと思います。

もうひとつ。
先日の養老対談のDVDが、
メディアライツの越智さんから届けられていた。
早速見る。
いや、面白い。
この映像は公開の予定はないのだが、
上機嫌に飛ばしている養老先生を見ていると
この人とお会いすることができたことを
つくづく幸運であったと思う。
内田くんに感謝しなくてはいけない。

温泉での内田兄の名言。
「会社で、一番いけないのは
ホーレンソーってやつだね。
報告・連絡・相談。
これって、責任転嫁のシステムだろ。
ほとんど何の意味もない時間の無駄遣いだね。
報告なし、連絡なし、相談なし。
それでいいんだよ。
それじゃないといけない。
そうすれば、みんな責任もって仕事をするから
なんでもテキパキとすすむんだよ。」

いや。
名言である。
そして、彼はそのとおりの経営を実行しているのである。
それだけ、社員の常識を信じているということだ。
常識がなく、スタンダード(規範)を導入すれば、
それだけコスト高の会社になるというわけである。

養老さんとアメリカ論をしていたときに、
日本では「いいかげんの効用」というものがあった。
しかし、アメリカや中国ではそれが利かない。
他民族、多文化、広すぎる国土、格差。
これをひとつに統一するためには、
法律によって、国民を縛る以外にはない。
だから、どんどん法律が厳格になり、何でも
その枠組みの中できちんきちんとやろうとする。
それが、グローバリズムの正体である。
グローバル標準とは、世界をひとつの規範で縛るということである。
禁煙もそうだし、空港のチェックも、マニュアル文化も同じだ。
その行き着く先が契約でがんじがらめになった訴訟社会である。
「いいかげんでいい」といえるためには、
そこに、共同体としての「常識」が働いている必要があるということで
「常識」の範囲でやっていれば、極端な逸脱はなくなり、
いいかげんにやっていても、全体としては「良い加減」になる。
いいかげんということの意味は、
この「常識」が時と場合によって柔軟に作用して過たないということである。
この「常識」を背景にしてはじめて市民が生まれる。
ところが、アメリカを唯一の参照項にしてきた日本に
この「常識」が利かなくなってきてしまった。
市民とは、法に厳正な人間を言うのではなく、
自己の常識に従って生きて常軌を逸することのない人間を言う。
誤解のない様に付け加えるなら、
これは、自己責任ということとはまったく別のことである。
(この話、ほとんど、俺の翻訳だけど)
なるほど。
だから、アメリカでも中国でも性悪説を基本に法律を
作りこむわけだね。だから、非常にコスト高の社会になるというわけだ。
共同体が崩壊すれば、当然常識もまた消失する。
変わって出てくるのは、規律と規則ということになる。

先の内田くんの兄さんの名言もまた、
ほとんど同じことを会社について言っている。
ぜんぶ、ひと続きの話である。








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最終更新日  2008.02.28 01:24:03
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