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カフェ・ヒラカワ店主軽薄

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2008.07.12
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カテゴリ:ヒラカワの日常
7月12日土曜日。晴れ。風がなく蒸し暑い。
このまま夏が来てしまうのだろうね。
このところ、時間があれば本ばかり読んでいる。これが一番面倒くさくないのである。
いつでも、どこでも、電気コードなしで楽しめる。
ビデオも毎週届くのだが、封をあけて、機械にセットするというだけのことが
鬱陶しい。
映画館に足を運びたいのだが、何処で何をやっているのかを調べるのも億劫なのである。
仕事モードのときは、こまねずみのように動き回ることが苦にならないのだが、
オフのときはただだらだらしていたい。(ネジは巻かない。)
一日机の前にすわって、ぼんやりしていたら日が暮れてしまったというような日がたまにある。昔は一日損をしたような気持になったが、最近は得をしたような気持になる。
ものぐさが極まった。金はたまらない。

昔は本なら何でもといった濫読派であったが、
余生が限られてくると、あまりつまらない本は読みたくない。『ノルウェイの森』のなかに、
「死後三十年経ていない作家のものは読まない」男が出てくるが、
確かにそれも見識であると思う。吉本さんも、どこかで
「一度死んで、それから復活したものでないと名作とはいえない」というようなことを
言っていたが、そういうものかもしれない。
「ベストセラーに良書なし」なんてことも言う。一片の真理だろう。

というわけで、ほとんどが昔読んだ本の再読となる。
この間はずっと、村上本を読んでいた。ほとんど全て読み終わった。
前に読んだときはわからなかったことが、この年になるとよくわかるということがある。村上春樹が何故、セックスや、死にあれほどこだわったのか。普遍的なテーマに違いないが、それが普遍的なテーマであるとわかるためには、年齢を重ねることが必要なのである。そして、普遍的なテーマを扱うには、日常の小さな出来事を、非日常的な視線で再構成しながら積み重ねていかなくては、小説にならない。

午後から、バスに乗って三軒茶屋まで出る。
先日、行った(このブログにも書いた)RAIN ON THE ROOF に
「裏を返して」おきたいと思ったからである。「なじみ」になるつもりはないけどさ。いまのところ、なじみになっているのは目黒ルノアール。なりつつあるのは都立大学の右山。どちらも、パーソナルスペースに余裕があって、明るくて、静かで、何時間いても
嫌な顔をされない場所だからだ。

ブログには、思わぬ方からご意見や情報をいただいた。音楽というものが、
いかに強い喚起力を持っているか、いまさらながら驚かされた。
理由はいろいろあるだろうが、そのひとつはアドレセンスの思い出が、音楽とともにあるということが、大きいだろうと思う。
俺も、予備校生の頃、上野の杜をデートしていて、駐車している車から流れてきた音楽が忘れられない。たいした曲ではないのだが、俺たちのデートを祝福してくれているような気持になったのである。曲名?恥ずかしくてここには書けない。

「ラジオデイズ」の仕事仲間とこのことを話した。落語のダウンロードの伸びが、音楽に比べていまひとつである理由。確かに、落語と恋愛の思い出が結びついている人間なんて、あまりいない。『火炎太鼓』を聴いているとき、あの時彼女と新宿末広亭でキスをしたっけ、なんていう思い出を語る奴はそうはいない。(いたら凄いけど)末広亭も、鈴本もキスやペッティングに適切な場所だとは言えない。

夕刻から立教大学で、外部評価委員会なるものがあるので、「屋根に降る雨」を出て池袋へ向かう。途中で大きな落雷の音が聞こえる。
大雨が降るのだろうか。とにかく、土曜日なので半分だけネジを巻いて大学へ向かう。






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最終更新日  2008.07.13 00:01:29
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