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BS放送で、映画監督山田洋次が選ぶ「日本の名作100」家族編を毎回見ている。今回は乳母車。田坂具隆監督。テーマは不倫だ。
石坂洋二郎と石原裕次郎の小説・映画は、戦後を理解する上で、どうしてもくぐりのけなくてはならないものだと考えている。それは憲法制定と「戦後民主主義」に関わる社会をテーマにしているから。 現に、国民の歴史の著者西尾幹二は、米国占領下の個人主義や戦後教育の典型に石坂洋二郎をあげていた。 さて、昭和31年のこの映画作品は、「真面目に」不倫を描いているのだが、山田洋次が好む映画だけのことはある。「愛人」「おめかけさん」や「2号さん」のような呼び方が時代を感じるが、現代と同じ風景だ。 石原裕次郎が愛人の弟役だけに、テーマの「不倫」のドロドロ感がない。悪役や善人役もない。愛人を作った父親の娘役芦川いずみが、愛人役・新玉美千代が爽やかさを出したのだろうか。 山田洋次が、離婚や少子化の現代家族を考え直したいと、埋もれていたこの映画を選んだ眼には感心させられる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011年07月14日 05時46分34秒
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