場末の映画番長

2005/09/17(土)18:11

いつか読書をする日

ほんとに対照的だと思った。 「いつか読書をする日」を見るのは二回目だった。 渋谷ユーロスペースでモーニングショー公開。 朝だというのに、たくさんの人が見に来ていた。 笑いもあった。 せつなさと厳しさもあり、 ゴクっとお客が唾を飲む音が聞こえてくる瞬間がある。 究極のラブストーリーと書くと 軽々しくなってしまうが、「究極」だなと思った。 始まって1分でドキドキした。 単に田中裕子が早朝、坂道を自転車で走る姿で 「キタ~~!」と感じた。 細かい描写のひとつひとつに 人間の思いがドバ~っと凝縮していた。 牛乳を飲まない旦那が牛乳をとり、 言葉でない部分で妻はそれらにまつわる全てをさっし、 田中裕子は、思い牛乳瓶袋を肩にさげて、 低い声で、「ヨシっ」と声を出してから長い坂道をひたすら登る。 1回目とは、また違う発見と おなかにキュ~っとくる感じと 出演している方々の息遣いが聞こえた。 感想は山ほどある。この映画をみて誰かと語り合いたい気分になる。 この映画は、「らくだ銀座」や「恋まち物語」でお世話になった 女優の小林かおりさんに紹介してもらったのだ。 本当に人を大切に、 映画を大切にしているなと思う。 すごく勉強になったし、もっと僕も演出の勉強をしたいと思った。 ほんと僕はまだまだひよっこなんだなと思う。 でも・・・ たぶん、僕がこの題材で勝負するなら 全く違う作品になるだろうとも思った。 昔だったら、自信をすっかりなくすところだが、 僕も少なからず自分の出来ることと出来ないことを 認識できるようになったのだ。 ほんとうにすごいタイミングで この映画に出会えたことを仕合せにおもう。

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