おかあさんはおもしろい

いろいろと私の里親経験に対して、ご意見をいただいていますが、
どうしてこんな事をしたかというと、
我らが顧問の先生につきます。

市の福祉課と、子ども家庭センターと、学校のカンファレンスに参加したとき、
学校の生徒指導の先生が
「こんなことを内部のモノが言うのはおかしいかもしれないですが・・・」
と、顧問の先生がどれだけ彼のために頑張ったか、お話しされました。

生活費もよく渡していたこと。
試合の時のお弁当も自分の分を渡してでも食べさせていたこと。
何か言うと、食べに連れて行っていたこと。

それだけではなく、
兄の暴力のあとを見つけたら、
兄を呼び出して、「〇〇になにしよる！！」と、自分もつかみかかりそうないきおいで叱りつけて、
何度も何度も家庭訪問を繰り返し、母親と話し、

そして何より、
たぶん何度もそちらに引き入られそうな彼を
しっかり指導し、バスケットに目覚めさせ、
キャプテンとして本当に成長させたこと。

何を聞いてもそんなことはなかったのに、
その話の時は思わず私もウルウル来てしまいました。

あの先生がついている彼だから、
私も、安心して預かることが出来た。

そして彼のことだけではなく、
クラブの指導は群を抜いてすばらしく、
娘が２年で受け持っていただいたときは、
進級の際にクラス替えがイヤで女子全員号泣という
娘曰く「奇跡のクラス」を作り上げ、

未だに卒業生からも卒業生の親からも
頼りにされ、相談を受けている。

お陰で息子のクラブの試合には、
卒業生やら、選抜の指導でお世話になったＯＢやら、それぞれの父兄やらでいっぱいになる。

彼を家庭に返してからも
先生は彼の生活をチェックして、
何らかの形でそれを報告してくださる。
勿論、先生がチェックしていることで安心している私たちではあるが、
ちゃんと生活できていることを聞くとうれしい。

そういう、気持ちをとても大切にしてくださる先生なのだ。

金八先生？ヤンキー先生？
テレビの中のどんな理想の先生より、
私はあの先生がすばらしいと思っている。

私の先生観、学校観を変えてくださった人です。

出会えたこと、そのことにいつも、
ものすごく感謝して、

何よりも、出逢いこそが奇跡と思えるような
そんな思いが、学校で出来るなんて。

人生も、捨てたモンじゃないと思います。