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カテゴリ:読書
女流作家の宮部みゆきさんの小説は好きでよく読んでいます。特に江戸時代を舞台としたものが好みです。
ということで、今回ご紹介するのも宮部みゆきさんの著作となりますが、その本は「幻色 江戸ごよみ」というものです。 この本は、江戸時代の長屋暮らしの庶民を主人公としたもので、 1.鬼子母火、 2.紅の玉、 3.春花秋橙、 4.器量のぞみ、 5.庄助の夜着、 6.まひごのしるべ、 7.だるま猫、 8.小袖の手、 9.首吊り御本尊、 10.神無月、 11.侘助の花、 12.紙吹雪 の12篇の短編小説が収録されています。 いずれもちょっとしたミステリー小説となっていて、どれも興味深い展開となっています。 なかでも、「だるま猫」という短編ミステリーはあじわい深いものでした。 そのストーリーというのか、火消しになることを望んでいる若い男性ですが、実は気が弱くて火が恐ろしく、とても立派な火消しにはなれそうにありません。 そんななか、奉公先の男性から火消しに使う頭巾を提供されます。その頭巾をかぶると火災の火がどの程度まで燃えるのか、火事の時にどこに居れば安全なのかが分かります。 自分が安全であるとわかれば、怖くはありませんから若い男性は火消しとして活躍することができます。 ところが、その頭巾は呪われていて、その頭巾を使うことによって災厄が降りかかるというものです。 この短編は宮部みゆきさんのミステリーものとしては秀逸ではないかと思います。そのほかの短編も読みごたえがありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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