大きな勝利、ナビスコカップ
ナビスコカップ第2節の予選リーグ、マリノス戦に浦和レッズは1-0で勝利した。この試合の意味を考えると非常に大きな大きな勝利だったと思う。試合自体の評価はフィンケ監督の言葉にとても共感する。「私たちのチームというのは、スタイルを変えて新しい方向性に発展している段階です。ですからこのような状態では、いくつかのミスが起きるのは仕方のないことではあります。しかし今日のような形で勝利を収めることができれば、選手にとっても大きな自信になると思いますし、それは私たちの今後の発展にも大切なことではないかと思います。ですから今日の勝利に関してはとても喜んでいます。」(公式HPより)今日の試合は、チームの選手がそろわない中勝ったところが一番大きい収穫だった。(闘莉王も達也も都築もいないし、最近好調だったエジもいない。)昨年は代表選手が抜けると試合にならなかったのを思い出しても、ほぼ同じメンバーのマリノスに最終節で1-6で敗れたのを考えても、今日の試合は今シーズン初めての無失点試合だったことを考えても、この勝利の意味は非常に大きいと感じる。また、もし負けていたらと思うと非常に意義が大きいのだ。予選リーグ突破は結構難しくなったのではないだろうか。2009Jリーグヤマザキナビスコカップ 予選リーグ Aグループ 【第2節】 順位 チーム 勝点 試合 勝 引分 敗 得点 失点 得失点差 1 大宮アルディージャ 4 2 1 1 0 2 1 1 ※ 2 サンフレッチェ広島 3 1 1 0 0 1 0 1 3 浦和レッズ 3 2 1 0 1 1 1 0 4 ジュビロ磐田 2 2 0 2 0 0 0 0 5 大分トリニータ 1 1 0 1 0 0 0 0 6 アルビレックス新潟 1 2 0 1 1 1 2 -1 7 横浜F・マリノス 1 2 0 1 1 0 1 -1 (※は今節試合なし)今季のナビスコカップは特殊ルールで、1回のみの総当りで上位2チームのみ決勝トーナメントに出場できる。今日勝ったとはいえ、レッズは実質3位で突破ラインに達していない。(サンフレッチェとはもう当たらないので追いつけない可能性もある)ナビスコカップは、若手のための練習試合ではなく、タイトルのかかったJリーグの公式戦なのだ。Jリーグ公式サイト:ヤマザキナビスコカップナビスコカップ10試合ぶりの勝利このタイトルとそこで得られる経験のメリットを考えると、今日の試合はなんとしても勝点3をとらなければいけない試合だったのだと思う。だからこそ、フィンケ監督のコメントの「嬉しさ」がなんとなくわかる。<スタート時のフォーメーション>4-2-3-1→4-2-2-2へも変化========高原===========原口==山田直==ポンテ=======阿部=啓太========平川=ホリ=坪井=山田==========山岸==========【交代】 63' ポンテ→ 西澤代志也 76' 原口元気→エスクデロ・セルヒオ 86' 山田直輝→濱田水輝 2009/03/29 15:00キックオフ 日産スタジアム【入場者数】23,660人【天候】晴 12.7℃ 23%【主審】松尾 一【副審】間島 宗一/小椋 剛試合の印象<前半>鹿島戦で感じたようにポンテのポジショニングがまずかった。本来右サイドにいなければいけないはずなのだが、中央や左サイドに寄ってしまって、右サイドががら空きになってしまっていた。(ポンテだけでなく全体的になぜか左サイドで試合が行われていて、レッズの選手はボールの方に集まってしまっていた。)マリノスも前線から非常にプレスをかけていたこともありレッズはパスをつなげることができずチャンスも数回程度。サイドチェンジもほとんどなかった。その少ないチャンスの中で高原・原口というコンビで抜け出し、PKを誘うことができた。試合自体が膠着していた。<後半>ポジショニングは修正され、ピッチを広く使うようになる。ベテラン選手の消極的な横パスに業を煮やした原口と山田直が強引なドリブルや縦への突破を計り初めてペナルティエリアへの侵入の機会が増えてくる。啓太のミドルシュートや、高原、阿部の飛び出し、ポンテのセンタリングからのチャンスも生まれるが得点機会を得られず。そのうち、原口、山田直の運動量が衰え、ポンテの交代で前線でボールをキープできなくなると、マリノスに押し込まれ自由にボールをまわされるようになる。とにかくボールが奪えない。シュートを何本も打ち込まれるが、山岸や坪井の好セーブとマリノス攻撃陣のミスに助けられる。気になったのはサイドで数的優位を作られる場面が非常に多かったこと。SHが高い位置をとってしまったり真ん中に位置しているため、SBが1人で3人を相手にする場面は広島戦に続いて今回もまだ見られる。高さ不足に対抗するため濱田を投入。だが残念ながら途中投入の西澤、エスクデロとともに存在感は見せることができなかった。それでも、チーム全員で守りきり、貴重な勝点3を勝ち取った。これこそ一番大事な点だと思う。見ていてすごみを感じたのは原口と山田直だった。原口は動きがなく横パスばかりのベテランの消極的プレーに苛立ちを覚えていた。自分にボールがこないから、何をしたのかというと自分から取りにいった。ベテランに渡すと自分に戻って来ずに後ろに戻ってしまうので、自分で前へ運んでいくようになった。普通、そんな強引なプレーは失敗に終わるのだが、原口の場合はマリノスの選手3人でも止められなかった。膠着するレッズのサッカーに縦への推進力を与えてしまったのだ。17歳とは思えない。今回唯一の得点シーンも、松田が振り切られ、キーパーが反則をしなければ止められなかったのだ。山田直はボール奪取がものすごくうまかった。見ていると、相手DFとボールの間に身体を入れてボールをいとも簡単に奪ってしまうのだ。またボールを激しいタックルで奪われたときには、同じようにタックルで奪い返してしまっていた。もともとパスセンスがいいのは知っていたが、ボール奪取能力が高いのにびっくりした。この二人は、今のレッズではチームの「戦力」だ。山田直が高い位置で奪ったとき、そこから早いパスがつながっていけば近い将来レッズの得点パターンとなるのではないだろうか。原口がしかけていって、DF数人をひきつけてしまえばゴール前の壁が開く。この二人に対しては期待度がこの試合を見た後では高まった。フィンケ監督、ここまで2勝(東京・横浜)1分(磐田)2敗(鹿島・広島)と見てくると、チームの完成度の高いチームには勝てないという結果が如実に出ている。去年と違うのは、メンバーやその試合にかける闘志などで勝敗が決まるのではなくて、相手チームの完成度によって勝敗が決まってくる。だから、今のやりかたを続けていけばチームの完成度が高まるにつれて、成績も安定してくるだろう。フィンケ監督のこの試合に向けた特筆すべき行動は、前日をオフにしたことだと思う。試合の前日をオフにすることは普通はしない。選手を信頼しているとともに、試しているのではないだろうか。そうだとすると、今日の試合の一人一人の選手の出来は今後のチーム編成に大きい意味をもつのではないだろうか。林と赤星が見たかったが、これだけ負傷者が増えてくるとチャンスはすぐに来るような気がする。→にほんブログ村 浦和レッズへ →人気blogランキングへ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑よろしければクリックをお願い致します。あらいぐま珈琲3号店 -浦和レッズあらいぐま珈琲3号店 -リンク集