2009/04/30(木)09:49
清水戦、フィンケサッカーの進歩と課題
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やっと帰宅。
清水エスパルスのアウェイ参戦は初めてだったが、非常に楽しめた。
(その模様は後日書きます)
試合の感想はフィンケ監督の試合後のインタビューに非常に共感した。
(フォルカー・フィンケ監督 Jリーグ第8節・清水エスパルス戦後のコメント)
「今日は非常に興味深い試合を見ることができたと思います。
本当の意味で勝利を収めたのは、スタジアムに訪れた方々では
なかったでしょうか。
訪れた方々にとっては、とてもいい魅力的なゲームをすることが
できたのではないかと思っています。
もう少しで追加点を奪うことができたと思いますし、私たちが
3-1の状況に近かったのではないかと思っています。
そしてもし、私たちがここで勝利を収めていたとしても、内容から
言えば妥当なものだったと思っています。
試合終盤になってエスパルスがあのような形でプレッシャーをかけて
きて、多くのチャンスを作り出していましたので、ある意味このような
結果になってしまったのは仕方がないことかなとも思っています。」
試合内容は見ていて非常に面白かった。
浦和はパスは回らなかったが、試合の流れの中から逆転した。
山田直輝のプロ初ゴールは、芸術的で、スタジアムは異様に盛り上がった。
同点に追いつかれてから、シュートを打たない反省点はあったものの、カウンターの打ち合いで両チームとも最後まで試合をあきらめなかったし、得点のチャンスを作り出した。
試合終了のホイッスルと同時に、両チームの選手(特に清水が多かった)の多くが地面にへたり込んだ。悔しさと、体力の限界までやりきった姿だった。
試合自体は面白かったのだが、反面悔しさも大きい。
もし、最後の1失点がなかったら、山田直輝のプロ初ゴールは決勝点だったのだ。
そしてあの1失点がなかたら、鹿島に勝点で追いつかれ、得失点差で首位に立たれることもなかった。何よりも得失点差がなくなっていた。
さらに明日の新聞はすべて「鹿島首位!!」になってしまうだろう。
もしあの失点がなかったら、新聞は「直輝初ゴール!!」になっていたところなのに。
もちろん、今の時点での順位などあまり意味はないが、それでも悔しい。
失点の理由は、1点目は長谷川監督の作戦が成功したといえる。
今回岡崎に替わってスタメンに入った原とヨンセンが、ドリブルで何度も浦和の左サイドに侵入してきていた。細貝は何度も振り切られていたし、あの場面では闘莉王が完全に遅れをとってしまっていた。
左サイドを穴とみなし、スピードとテクニックで狙ってきたのだろう。
(サイドバック:市川の上がりも積極的だった。試合を通じて左サイドは狙われていた)
2失点目は・・・うちのミスからだった。セルが中盤でボールを失うと、フリーで清水の選手にファーサイドにボールを入れられ、フリーで待っていたサイドバックの選手に決められてしまった。
元気と直輝のいる間はこのような形のミスはなかったが、交代で下がってしまってから防戦一方になったのは偶然ではなく、前線からの守備、サイドバックの上がりを前線の選手が自陣深くまで戻ってケアすることがなくなってしまったからだった。
スタメンで出ている選手と、サブで入ってくる選手の間の意識の差がここ数試合で目立つようになってきたのが、ついに表面化してきてしまった感がある。ここは誰の目にも明らかなので、フィンケ監督は次節までに修正してくれることは期待している。
それよりも今日は大きな進歩があったように思えた。
長谷川監督は、コンビネーションサッカーをつぶす秘策を練ってきたのだ。
それに対して、2得点できたこと。
ここ数試合、課題だった2点目を、流れの中から、対策を打ってきた清水から奪ったことは後で述べる理由で非常に大きいと思うのだ。
<結果>
浦和レッズ 2-2 清水エスパルス
(得点)
原一樹(前半17分)
ポンテ(前半35分)
山田直輝(後半29分)
児玉新(後半41分)
=====原口==エジ======
=直輝=========ポンテ=
====阿部==啓太=======
=細貝=闘莉=坪井=暢久=
========都築=========
後半33分 原口→エスクデロ
後半35分 山田→堀之内
試合後のインタビューでホリは直輝の場所に入ったとあったが、守り固めならばいつものように3ボランチ気味に後ろを守ったほうがよかったのではなかったか。
(結果論だが・・・)
<清水のスタメン>
予想スタメン(MDPに載っていたもの)
=====ヨン==岡崎======
=藤本=========兵働===
====山本==枝村=======
=児玉=岩下=青山=高木=
========西部=========
↓↓↓↓
実際のスタメン
=====ヨン==原========
========枝村=========
===山本=伊藤=パウロ==
=児玉=岩下=青山=市川=
========西部=========
後半10分 原→岡崎
後半29分 枝村→永井
後半37分 市川→辻尾
長谷川監督のとってきたコンビネーションサッカーつぶしの対策は、4バックの前に3ボランチを並べて、前線の4人がパスを回すスペースを埋めてしまうことだった。かつ、伊藤、パウロ、市川はここ数試合は出場していないベテラン。この試合のために、スカウティングされないように準備してきたと思うのは考えすぎか。
この策が当たって浦和はいつものようにパスを回すことができなかった。
(攻撃面では素早いサイドチェンジで浦和を揺さぶった)
引いて守る相手に対して、パスを回せない浦和という時間帯が続いたとき、思い出したのは解説者時代に信藤TDがよく言っていた持論だった。
引いて守ったら点をとられないというのは世界では通用しないし、サッカーが面白くなくなる。浦和レッズがそれをやったらいけないし、逆に浦和を相手にしたら「引いて守ったらやられる」というようにならないといけないというようなことを仰っていた。
清水はまさに引いて守ってきた。
それに対して、ここ数試合とれなかった2点目を流れの中でとることができたのは、非常に大きいことだと思う。
信藤TDが思い描いていたことが実現したといえる。
決め手となっていたのは、PAの外からのミドルシュートだった。
(ポンテのゴールも阿部のミドルシュートからだし、直輝も惜しいミドルシュートがあった)
引いた相手への対策は、ミドルシュート!!
相手を前に引き出すことができだすことができるし、得点にもつながる。
引いた相手に対する攻撃方法を手に入れた。
これは開幕の鹿島戦の時にはないレッズの進化だった。
(贅沢をいえば最後の攻め込んでいた時間帯にもミドルシュートがほしかった)
次は絶好調の新潟戦。
また面白い試合となるのではないだろうか。
そして、さらなる「進化」が見られるような気がする。
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