2008/05/19(月)21:40
料理人 柿沢一氏の料理の心
アントレプレナー塾は日本を変える志を持つ学生と切磋琢磨末する手弁当の寺子屋 塾である。毎月一回銀座で行われる。今回は新たに東大生を含め数人が加わった。 通算61回目の今回は、ゲストスピーカーをお招きした。 本日の先生の柿澤さんは、腰の低いハートナイスな方である。マスコミにも登場する 和食のプロフェッショナルである。 銀座の割烹つる寿の二代目として生まれる。各国の来賓がおとずれる日本料理の老舗、 大阪つる屋と京都のつる屋で修行する。その後、最年少でワシントンの日本大使館の 総料理長を勤める。 現在、究極の懐石家庭料理のお店を出す。 その店は日体大の裏、瀟洒な住宅街の中にひっそりとただずむ。土塀と緑に囲まれた 旧家である。名前は梅寿庵という。3月にもなればあたりに梅の香りを漂わせる。家は 文化財とも言うべき、藁葺き屋根。広い庭。東京にこんなところがと思わせる静かな ただ住まいである。 一日、一組。しかも6人以上で利用する。 お客のテンポや、健康状況、話具合などを見ながら料理をつくり、 サーブするのである。心の芯からおもてなしの精神に溢れている。 お客が帰るときは、タクシーやハイヤーが多い。 帰り際には必ず、柿澤氏自身が見送る。 そして心を込めて運転さんにこう言う。 「運転手さん、私の大事なお客様だから家まで安全に快適にお届けしてくださいね」と。 運転手さんもニコッと笑う。その後、運転手さんとお客さんの間でどんな会話が交わされる のだろう。 きっと笑顔の絶えない会話に違いない。 どうですか。何かの記念日や大切な方のために、6人集まったら、梅寿庵で懐石料理に 舌鼓を打っては?