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カテゴリ:ビジネス名著
【猿のごとく読み、人のごとく考える・その474・467冊目】 ・紹介する本 『ビジネスマンに贈る最後の言葉』ユージーン・オケリー著・有賀裕子訳 ・サノーさん一言コメント 「生きていれば、いつか必ず死ぬ。その事実に直面したとき、生まれる衝動と変化。先人に終わらせ方を学ぶ」 【サノーさんおすすめ度★★★★★】 ・ウノーさん一言コメント 「誰だって、生きていたいのです。でも、それが叶わないと知ったとき、自分になにができるのでしょうか?」 【ウノーさんおすすめ度★★★★★】 ・サノーさん、ウノーさん読書会 サノーさん(以下サ):死期を告げられた人が、遺していったメッセージは、亡くなった方の数だけある。 ウノーさん(以下ウ):貴重な教えであり、その人が生きた証ですから、本にはならずとも、文字として遺しておきたいというのは、想像できる「欲求」です。 サ:その、数多くのメッセージのなかでも、この本はかなり「異質」だ。 ウ:著者は、アメリカ大手の会計事務所のCEOで、働き盛りの53歳で、「余命三ヶ月」を宣告されます。 サ:その無念、その悲しみは確認できるが、本書のメッセージは「そこ」ではない。 ウ:ビジネスマンとしての責任を果たし、遺す人々に対しての「仕事」を全うする考え方と、その手段について、教えてもらえます。 サ:事務処理や書類整理、各種手続は、当時のアメリカのものだが、日本でも共通する項目は多数ある。 ウ:事業継承や顧客への対応、情報の伝達と、影響の抑え方、どれも、トップビジネスマンならではの「手際の良さ」です。 サ:肉体的な問題、大きく揺れ動く感情面の問題を「客観視」して、自分の仕事として取り込んでいる。 ウ:仕事に誇りをもつ人だからこそ、できる「技術」です。 サ:そうかな?仕事に対する誇りではなくとも、自分の現状と将来を「再設計」することに気が付けば、今までの仕事と誇りはどうであれ、同じような「終活」はできるかもしれない。 ウ:でも、少なくとも、その「勇気」がなければ、なにもできません。 サ:違いはそこだ。自分の生命としての期間が終わる、そこに向き合う「勇気」を生んで育てることが、条件となる。 ウ:この本の最終章は、「遺された側」である、奥様の手記です。 サ:ここで、涙腺が崩壊するのは、仕方のないことだ。 ウ:心が震える体験です。この著者の仕事は、確実に未来へと「つながった」わけです。 【了】
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最終更新日
2018年06月22日 08時11分17秒
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