【1日1冊!】猿のごとく読み、人のごとく考える

2018/07/09(月)08:21

【猿のごとく読み、人のごとく考える・その491・484冊目】『敗者のゲーム』チャールズ・エリス著・鹿毛雄二訳

ビジネス名著(138)

【猿のごとく読み、人のごとく考える・その491・484冊目】・紹介する本​ 敗者のゲーム原著第6版 [ チャールズ・D.エリス ]​・サノーさん一言コメント「王道を歩み続けた金融界の重鎮が遺した、ゲームの遊び方。現代の金融システムがどのように構築されたのかを知り、そのルールを学ぶ」【サノーさんおすすめ度★★★★★】・ウノーさん一言コメント「株式市場は、私たちが知る前からアマチュアが入れる領域ではありませんでした。だからこそ、ゲームで死なないための裏ワザが必要なのです」【ウノーさんおすすめ度★★★★☆】・サノーさん、ウノーさん読書会サノーさん(以下サ):本を読み続けて、今は、ここに書かれている「結論」について驚かなくなったが、意外と多くの人が認めたがらない「事実」だ。ウノーさん(以下ウ):投資、とくに「株式市場」は、50年前から「機関投資家」のものであり、そこでは、アマチュアが勝ち続けることはない、という事実です。サ:成功している「個人投資家」もいるじゃない、という指摘があるが、彼らが、本当に「株式市場」で成功しているのかは、しっかり調べればわかることだ。ウ:この場合の「プロ」と「アマチュア」というのは、スポーツにおける区分よりも「シビア」です。サ:スポーツなら、アマチュアからプロへという道筋があるが、投資においては、プロは最初からプロであり、アマチュアからプロへと昇格するものではない。ウ:それは、「勝つためのルール」が、プロ用に整備されているからなんですね。サ:言われてみれば当たり前だが、ルールを作るのも、ルールを利用するのも「プロ側」の人間なんだ。ウ:しかもその「プロ」には、「国家」という最上級のプロ組織がバックアップしています。サ:運用益が必要なのは、どのプロも同じ、というわけだ。ウ:でも、この本では「だから、どうするか」も、教えてくれています。サ:インデックスに連動したファンドを買う。これにより、プロが「ミス」した際のフォローにより、利益が転がり込む。ウ:ずいぶん消極的な気もしますが「プロが支配する市場」においては、立派な戦略です。サ:アマチュアとして勝つなら「そもそもプレーしないか、少なくとも通常のルールでプレーしない」というのは、事実からのアドバイスだ。ウ:そうなると、プロ以外の人が選択できるのは、王道の「アセットリロケーションして長期プランで、バランス重視」という選択となります。サ:それを納得するには、もっと実体験が必要かもしれない。ウ:いっそ、人工知能に任せてみましょうか。【了】

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