2019.06.27

メジャー挑戦中の牧田和久 元ロッテ・渡辺俊介が語る「アンダースロー投手ならではの難しさ」の記事について

テーマ:ニュース(83344)
カテゴリ:パドレス牧田投手


メジャー出場の前提となる40人枠から外されていた牧田和久投手(34)が、6月25日にパドレス傘下の2Aアマリロに所属することが決定した。



 牧田は2011年に西武ライオンズへ入団し、在籍7年間で53勝54ホールド25セーブ、防御率2.83と活躍。2018年にはポスティングシステムを利用し、パドレスに入団。絶滅危惧種といわれるアンダースローを武器にメジャーでの活躍が期待されていたが、加入1年目の昨季は27試合に登板し、0勝1敗、防御率5.40。復活をかけてのぞんだ今季も開幕はマイナーリーグ。6月17日にメジャーへと昇格を果たしたが、結局1試合も登板することなく18日には事実上の戦力外となっていた。

 牧田はなぜ、メジャーで思うような活躍ができていないのか。牧田と同じアンダースローの使い手として、千葉ロッテマリーンズやアメリカの独立リーグなどで活躍し、現在は社会人野球チーム「日本製鉄かずさマジック」のコーチを務める渡辺俊介氏に話を聞いた。

*  *  *
――牧田投手が再びマイナー契約となりました。

(18日の「戦力外報道」を受けて)最近のチームでの使われ方を見ていたら、厳しいんじゃないかとは感じていました。牧田くんがいちばん良い状態であれば、メジャーでも十分通用すると思いますが、去年から腕の振りが少し遠回りしだして、あまり状態を戻せてないままでした。

 日本だったら、ファームにいって、ミニキャンプをはって、身体を作り直して、フォームを戻して、調子が戻ってきたら試合で投げて、1軍に合流という流れですが、メジャーは違います。マイナーであっても試合数はメジャーと同じくらいあるため、試合で投げなくてはいけません。

 怪我の場合はノースローでキャンプ地にいってじっくり直すということはしますが、ただ調子が落ちているだけだと、フォームの修正やトレーニングし直すという時間はないんです。投げられる技術がある、という前提で契約していますから。

 牧田くんとは昨年末に連絡を取りましたが、腕の振りに関しては本人も気づいていたようでしたね。

――腕の振りが遠回りしてしまうと、どんな影響が出てしまうのですか?

 ボールの出どころが見やすくなってしまうのと、腕のしなりが少ない分、ボールが浮き上がるスピンがかかりづらくなります。

 牧田くんの武器は、アンダースローから浮き上がってくる軌道のストレート。不思議な速さの感じ方、タイミングのとりにくさが特徴です。元巨人の上原さんのストレートもそうだったんですけど、バッターが違和感を感じるボールなので、非常に有効だったと思います。でも、スピンが少ないと普通の遅い130キロ台のストレートになってしまうので、メジャーでは対応されてしまいますよね。

――牧田投手はメジャーでも希少なアンダースローです。チームに専門家などはいるのでしょうか?

 アメリカにいるアンダースロー、サイドスローっていうのは、どちらかというとパワーシンカー、するどく落ちるツーシームでゴロを打たせる速球派ばかりなので、それを教えるコーチはいるとは思いますが、牧田くんのような浮き上がってくるボールに対してアドバイスをくれるコーチはいないのではないでしょうか。僕がアメリカに行ったときもそうでしたから。

 僕の場合は、ロッテ時代にフォームをチェックしてくれるトレーナーがいましたし、アメリカにいった後もフォームが崩れ始める兆候が出てきた時などに、こまめに連絡を取りながら確認していました。牧田くんにそういう人がいるのかどうかは分かりませんが、専門家の少ない環境というのも難しい原因の一つとしてあると思います。

 あと首脳陣だけじゃなく、キャッチャーも手探りでしょうから、抑え方のパターンみたいなものがなかなか確立できないのも大きいと思います。このタイプのバッターにはこういう配球、こういうボールが効くっていうのをつかみかけているとは思うんですけど、その前にマイナーに落とされてしまうって状況が続いていましたから。特に、マイナーはキャッチャーがコロコロ代わりますからね、確立していくのは難しいと思います。

――専門家が少なく、調整も難しい環境。メジャーでは、少しの投げミスがやはり命取りに?

 思っているよりもボールが速いとか、思っているよりもボールがこないとか、曲がるとか、バッターの想像を何らか少しずつ超えていかなきゃメジャーのバッターには通用しません。バッターにとって想像通り、腕の振り通りのボールになってしまうと長打にされてしまいます。

 ただし、これがバッターの対応速度、反応速度、反応の幅を超えるだけの特殊球だったりすると話は別です。例えば160キロを超えるボールがあるとか。

 牧田くんの場合はボールが浮き上がってくるわけですよね。他の投手にはない軌道ですし、メジャーで戦っていくのに絶対に必要な武器です。ただでさえフライボール革命の普及でフライを打ち上げようとしているので、とても有効です。でも調子が落ちてきて、フォームが少しずつ崩れてしまった。パッと見、分からない人にとっては何が違うのか分からないレベルの崩れですが、結果的にフライを打ちやすいボールになってしまうんだと思います。

――速球派ではない投手だと「間」の使い方が重要だといわれていますが?

 投球間隔の「間」をあえて遅くしたり、速くしたりするのは、日本のバッターだとすごく効果があるんですよね。一本足で打つバッターが多いですから。でもアメリカのバッターは、ほぼノーステップでバットのトップの位置もあまり変わらずに打ってくるので、そこまで効果がありません。

 極端な話、ソフトボールの打ち方に近いと思います。ためて打つんじゃなくて、バットを直線的に出して身体の強さで飛ばしてくる。そうすると、「間」を外してもあまり通用しないんですよね。

 僕も日米野球の時に、対戦したメジャーの選手に話を聞いたんですけど、僕がフォームをズラしたり、「間」をとるのはそもそも見てないっていうんです。

 ボールが手から離れてから反応しているので、僕が一生懸命足をあげようが、なかなか身体が前にいかないように粘っていこうが、その時にはまだ彼らは始動していない。そこからでも、スイングスピードが速いし、まして球が遅いと十分間に合ってしまうんです。

 よっぽどイライラさせたり、集中力をそぐ意味では多少効果はあるとは思いますが、日本のバッターほどは通じないでしょうね。

――牧田投手に期待することは?

 日本でも海外でもとにかく投げてくれてれば嬉しいです。希望としてはこれからもアメリカで続けてほしいと思っています。僕は達成できなかったので、ぜひ、必要とされるところで頑張ってほしいですね。

の記事についてだけど、このニュースをみて勉強になったなぁ。アンダースローならではの難しさや悩みがあるんだね‼️





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最終更新日  2019.06.27 13:58:52
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