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2011.04.03
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テーマ:お勧めの本(4472)
カテゴリ:★★★★★な本



イラストと小説が響かせる、生きるよろこび。
松尾たいこのイラストと、それをモチーフに描かれた角田光代の連作短編小説。女性の一生を通して、出会いと別れ、生きるよろこびとせつなさを紡いだ、色彩あふれる書き下ろし競作集。



<感想> ★★★★★

マンガは時々読み直しをする私ですが、小説に関してそれをすること

はほとんどありません。 ただ、この本だけは例外になるのではないか

と思います。 手元に置いてことあるたびに開いてみたい。 本書はそ

んな本だと思います。


さて、角田ファンである私が作品に求めているのは独特のドロドロや毒

であったりするわけですが、この作品にその要素は皆無です。 ひとり

の主人公が成長していく姿をファンタジーっぽい味付の連作短編に仕

上げています。 主人公がそのたびに経験するのは「失う」ということで

す。 


思えば、私たちは得ること以上に失うことことが多いように思います。 

大げさな物言いになりますが、その連続こそが生きるということなので

はないでしょうか? その辛さからなかなか脱しきれないこともあるわ

けですが、この作品のいくつかはそれを手助けしてくれるような気が

します。


小説として単純に巧いと感じたのは『さようならと、こんにちはのこと』 

正体のつかめない曖昧な空気と静寂が支配していますが、あっ!と

気がついた時に・・・・・・。


この作品を読み終えたのは3月8日でした。 

昨夜再読をしましたが初読の時以上に、小説というものが持つ可能

性を信じてみたいと感じました。 喪失感を抱えている多くの人たちに

おススメします。


みなさんのレビュー(読書メーター)







Last updated  2011.04.03 18:46:21
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