真秀　まほろばへ

赤坂クラブ「コパカバーナ」からデヴィ夫人へ

​​　逞しく生きる大和レデイに乾杯！　下記の記事の中には、岸信介（アベの祖父）と彼の盟友児玉誉志夫が、事前に周到にスカルノの女性の好みを調べた上での出会いであることが、触れられていないが、まあ、アウトライン的には貴重な証言だと思います。国税からの賠償金に群がる、岸・児玉・ヤクザ等が浮かびあがってきます。　たしか「インドネシア石油」とかの名の会社が岸の孫の一人が受け継いでいたはずであるが・・・​　６０年はちょっと前のことで、当事者あるいはその後継者達が活躍中の２１世紀初頭であります・・・。　皮肉でなく、デヴィ夫人は逞しく生き抜いていらっしゃる尊敬すべきレデイだと当ブロガーは思っているものです。（貧しい家族を救いたいとの面があったろうと）　以下、引用です。1965.10.20 ムルデカ宮殿で日本人記者と会見するスカルノ大統領とデヴィ夫人（２５歳前後）・・・１０月１日のクーデタ未遂事件があり、（親共だった）スカルノは（CIAの謀略による）失脚への道のりをたどり始めた頃。【ブログ注：CIAによる失脚については、May 23, 2012 『バラク・フセイン・オバマの本当の出自』を参照】​ 『沈黙のファイル』1995年　第1章　戦後賠償のからくり デヴィ夫人の後見人 / 東日、スカルノに接近   　　赤坂クラブでの出会い   　ジャカルタは雨期の真っ盛りだった。日は一時間ほど前に沈み、海風 がひんやり心地良い。独立記念広場から南へ車で数分。二十五階建てビル の最上階にレストラン「キリシマ」はあった。 「デヴィさんに初めて会った時のことは今でもよく覚えてる。地味な紺色 のとっくりセーターを着て、きらびやかな赤坂のナイトクラブにひどく場 違いの感じがしたな」 　広さ千平方メートルもある日本レストランの片隅でオーナーの桐島正也 （六三）が。後のスカルノ大統領夫人デヴィ（旧姓根本七保子、当時十九歳） との出会いを振り返った。 　　　　　　　　　　　　８００億円ビジネス 　　身辺警護で太いパイプ   一九五九年六月、東京。街は五年後の東京五輪開催決定のニュースで持ちき りだった。 　社員数人の東日貿易に勤める桐島は社長の指示で赤坂のクラブ「コパカバ ーナ」に行った。『来日中のスカルノに女性を紹介するためだ。 　「そこでママさんに引き合わされたのがデヴィさんだった。 　　スカルノさんの滞在先の帝国ホテルに車で送る途中、デヴィさんから『ど んな人なの』と聞かれ『ちょっと色の黒い人だよ』と答えたんだ。 　東日貿易社長久保正雄は外車ブローカーから身を起こした。前年二月、非公 式来日したスカルノの身辺警護を知人に頼まれ、それを契機にインドネシア賠償 ビジネスに乗り出していた。 　戦時中、日本が占領したインドネシアに対する戦後賠償は57年十一月、岸信介 とスカルノの会談で計800億円余で決着した。 　「スカルノさんはとても気さくで魅力的だった。そのスカルノさんがデヴィさん を気に入り、この年の十月ジャカルタに呼んだ。僕もその後支店長としてジャカ ルタ入りしたけど、まさかデヴィさんが大統領夫人になるとはね」 　久保はデヴィの「後見人」としてスカルノとの関係を深める一方。自民党副総 裁大野伴睦や河野一郎、「右翼の黒幕」児玉誉士夫らに接近。 　暴力団幹部とも親交を結びながら、急速にインドネシア賠償ビジネスを拡大さ せた。   　　作戦参謀の能力買われ   　　「久保社長がスカルノさんから最初にもらったのが。巡礼船の仕事。 インドネシアの回教徒がメッカにお参りする船を。賠償金の一部で日本か らチャーターしたんだ」。 　久保は、東洋郵船社長で「乗っ取り屋」としても知られた横井英樹 （八一）に掛け合い、興安丸（七、二○○トンをインドネシア政府に貸 し出して賠償ビジネスに参入した。 　興安丸は戦後。中国やシベリアからの引き揚げに活躍。瀬島龍三 （八三）が五六年夏、十一年のシベリア抑留から帰還したのもこの興安 丸だった。 　「僕がジャカルタで伊藤忠部長の瀬島さんに会ったのは六〇年の後半 ごろ。一緒に来た久保から『東日との取引窓口の瀬島さんだ』と紹介さ れた。優秀な参謀だったらしいが細くてひょろっとしてたという印象し かなかったな」 　当時インドネシアは。旧宗主国オランダと西イリアン領有をめぐり争 っていた。瀬島は大本営参謀の作戦能力を買われ、インドネシアとの関 係を深めていく。（敬称略） ​​（余談追加です。【共同通信】より）　『2018年11月19日に逮捕された、カルロス・ゴーン日産会長が、世界の4か所に超豪華マンションを日産小会社を通じて購入、ときおりの滞在に使用・私物化していたとのにゅーす。　このうちの一つがブラジル、リオデジャネイロの観光最上等地である「コパカバーナ海岸」にあるとのこと。』　　一九五〇年代に、赤坂のクラブにこのような地名を店名にしていたことには驚きと不思議を感じます・・・。