ペダルの危険
ペダルの危険 ~ピアノ奏法の基礎より~
ペダルの使用法には、大きな幅があります。 だから実際上、型に「はまった」規則や 簡単な説明はありません。
よく 初心者は、 家の裏塀のペンキを塗るブラシ運びのように、やたらと ペダルをふみます。 正しいペダルの使い方を身につけるには、厳密な勉強がひつようです。
知的で確固とした使用法に従ってふまなければなりません。 ペダルは、何分の一秒をあらそう時点にふまれ、 離す時も正しい瞬間に はなさなければなりません。
ペダルの一つの危険な使い方は、 離さなければならないときに はなさない。「ふみすぎ」です。 あしをあげる瞬間は、 あしをおろす時とおなじに致命的なのです。
ペダルが芸術の香り高い演奏で理想的に使われているときは、 聴衆が ペダルを使っているのに気づかないときです。 ペダルの使用法には、 普通のペダル(音が弾かれると同時に踏む方法)と、 切分音的ペダル(音が弾かれた直後にふむ方法)があります。 これらは、それぞれ、目的がことなります。 一連に連なる和音を弾く場合は 切分音的ペダルのふみ方をします。 そうしないと和音はつながりません┐('~`;)┌ また、切分音的ふみ方は、続く和音が シロフォンのように重なって響くことを防ぎます。
ペダルの使用はコツを覚えることです。私(筆者)は ・完全に下まで踏みおろすペダル ・4分の1ペダル ・半ペダル ・ちょっとさわる程度にふむペダル この4つを使い分けます。 この4種類の中には、ピアノのダンパー(断音装置)を弦からほとんど離さないもの、 また、 快いハープのような効果を出すダンパーが ほんの少し弦を触っている踏み方などがあります。
もう一つのペダルの危険は、雰囲気的効果と呼ばれる使用法です。 画家コロの絵は 決してもののかたちをはっきりあらわす固い線が使われていないのをご存知ですか。 偉大なコロは、もののかたちを線で描く代わりに、 そのように、ある現代曲は、ペダルを技巧的に使って、音の動きをやわらかくぼかすことをします。 しかし、それを簡単に習得することは難しいです。 なぜなら フレーズ、フレーズで 「ことなる」ペダルのふみかたが必要だからです。
ハイドンのソナタのペダル と ショパンのベルシュースのペダルの使い方は、 絵にたとえると、ラファエル以前の絵と、 ミレーの絵の筆さばきの違いがあります。 ハイドンとショパンは 異なるニ時代を象徴しているので 当然、ペダルの踏み方も異なるのです。 さて、ここで、こちらのシリーズは終了です。 从*^ー^)パチパチ お疲れ様でした。*゜・(・∀・)。*・。* そろそろまとめ?に入りますよ(爆)。
ピアノを通して、音楽に接することができるのは、 至上の幸福といえましょう。(キッパリ) しかし、質の劣るピアノの演奏ほど聞き苦しいものはなく、 反対に、 偉大なピアニストが芸術の奥義を究めて弾く演奏ほど すばらしいものはありません。 ともあれ、音の世界の数多くの宝物を 私たちに与えてくれる楽器である「ピアノ」を より深く理解し、 一生懸命に勉強することは、 人生にとって 大変意義の深いことなのです。
(終わり)
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