◆ラテン旦那と大和撫子妻◆

一番ブスで死に掛けな子を頂戴

家のニューメンバー、




MILO君、お蔭様で今日で満2ヶ月になりました!



Miloはついこの間、ひょんな事から


我が家の一員となった、ヨーキーの子犬です。


5/4の日記参照

5月5日の予防接種の次の

第2弾の予防接種と

検診も兼ねて、獣医さんが家へ昼過ぎにやって来ました。



MILOはお蔭様で一回りは大きくなって


食欲は


相変わらず旺盛。


歯もOK.


オチン○ンはぁ..........?




OK. (ほっ)




タマタマちゃんも両玉降りているし、


しっかりOKが出ました。 (でかした!) 
って何がだ?





今ではもう歯をむき出して、闘争心をあらわにしたり、


キャン! キャン!

って、催促の吠えも

一丁前になって来たんですよ~。



ただ、小さいからプレイパンの外に出した時が


危険で神経ピリピリ。


足に絡み付いてくるから、下手するとふんずけられそうになっちゃう!


悩まされた夜鳴きも、

お蔭様ですっかり解消。


今はちゃんと一人で朝までおねんねしてくれます。



それまでは大変だったわ~~~!



キュ~~~ン、キ~~~~ュンと切なそうに鳴くMILO。


無視をしろって言ったって、



あの声が聞こえてたら


寝られたもんじゃないですよ~!



しかも1時間、2時間鳴きっ放し!!!


頼むよ~~~MILO~!




貴方、人間の血が通ってたら


無視するのは


非常に


辛い!



私しばらくの間、殆ど寝る暇が無かったわ。




気になっちゃって寝てられないもの。





と、


隣を見ると





が~~が~~~~と高いびきをかいて寝ている



家の旦那。



男の人って、何でこうなんでしょうねぇ~?



赤ん坊の夜泣きの時もこの調子だったんだから!(笑)



この人の場合


日本に居た時


かなり大きな地震が来た時も



ガ~~ガ~~~とのん気に寝てましたからねー。




もし強盗とかが家に押し入ってきた場合、



この人気がつかないで、


寝てんじゃないかしら?







先生はひと通り検診を済ませると、




出ました~!


予防接種の注射器を鞄から取り出しました。


助手のHECTOR(エクトル)がMILOを押さえて、首の付け根に


注射しました。



「キャイン!キャイン!キャイン!」


まるで拷問でも受けているかのような


悲鳴にも近い声で鳴くMILO。



フィラリアのお薬も食べさせた後、


先生に耳の掃除の仕方と、爪の切り方を聞きました。



やり方を教わって、先生が爪を切り始めて少しすると、




先生:「ん!?



何だ!?


これは.......?」



私:「先生!  何ですか!?


何が、これは!?     


なんでしょうか!??????」





先生はMILOの後ろ足を私の目の前に持って来て


先生:「右足の指が一本足りないですねー。

これはBirth defect(生れつきの障害)かも知れないですね。

でも、レントゲンを撮ってみないとはっきりとは言えません。」



私としては、やっぱりね~って感じで

驚きはしなかったです。


ストリートで売られてたからね。


絶対何かある、って思っていたから

逆に安心した部分もあるの。



先生曰く、時々生まれたての子犬の指を親犬がかじってしまう場合もあるらしいんだけど、

触診では、骨の存在が確認されないらしい。



今流行のティーカップなる小さい犬を産まれさせたいが為に


近親で平気で交配させる、無責任なブリーダーが多いそう。


その為に起こる様々な遺伝病、Birth defect

主に心臓欠陥、足の異常など色々あるらしいんです。



そこから先生は、今まで見て来た

心無い人間達のエゴの犠牲となった

動物達の話を始めたんです。





◆先生が最近一番感動した話◆


10年来のクライアントであるお婆さんは、

13歳という考えられない高齢のでっかいウサギちゃんを飼っていたそう。(平均寿命は8年だそうです)


ミミと名付けられたそのウサギちゃんは、

実は癌に侵されていたそうです。



高齢な事と癌という病気を踏まえて

先生は安楽死を提案したんだけれど


彼女は拒否をし、手厚い看護でその後ミミは3年も生きたそうです。


最後の最後でお婆さんは先生に電話をして来て


「ミミが痛がって苦しんでいるから」と

安楽死に同意をし、ミミはお婆さんの手の中で

眠るように亡くなったそうです。



兎生を全うしたんですね。


お婆さんはこの世の終わりか!
とでも言う様に


ずっとずっと、


泣き止まなかったそうです。




それを見兼ねたペドロ先生、

お婆さんに


先生がいつも動物達の様子を見に行く


アニマルシェルターに、沢山の可愛そうな動物達が居るから


そこを尋ねて行ったらどうか?

って、提案したそうです。



すると3日後、おばあさんから電話があり

なんとシェルターから、


2匹ものワンちゃんを養子にとったって言う報告を
受けたそうなんです。


早速検診をしにお婆さんの家を尋ねると




何とそこには




先生がシェルターを訪れる度に気に掛かっていた



前足の生れつき無い、奇形の犬“ボージェイ”と



もう直ぐ殺される運命だった老犬の“マヤ”



の2匹の姿があったんです。




先生は驚きの余り、

言葉を失ったそうです。




前回シェルターを訪れた時に、この子達とはもう会う事は無いだろうって、

思っていたからだそうです。



ボージェイは奇形な為に、まず貰ってもらえる可能性はゼロ。


老犬マヤは、よぼよぼで足もおぼつかない。
白内障も患っていました。




唖然と立ち尽くす先生にお婆さんは,にこにこしながら


シェルターに行って






「ここで一番ブスな子と、


安楽死が控えている子を頂戴!」


って言ったのよって。





先生は嬉しくて嬉しくて、涙が止まらなかったそうです。



前足の無いボージェイは、

カンガルーのようにピョンピョン跳ねて移動するそうで、

とってもアクティブで

足の奇形を除けば健康そのものらしいです。



マヤはそんなに余命は無いらしいけれど



心優しいお婆さんと少ない犬生幸せに全うする事でしょう。





涙をボロボロ流してその話をする先生につられて



私も涙が止まりません。



鼻水をズーズー、すすりながら



先生も私も顔はぐちゃぐちゃ。





横で聞いていた助手のエクトルは


いきなり立ち上がって



そそくさと帰る支度をし始め、荷物を車へと運び出した。


初めは、よくしゃべるこの獣医さんに




どうかな~?って言う気持ちがあったのね。



でも今日の会話で、


ペドロ先生に巡り会えて、


良かったって思った。



カリスマ獣医師じゃないですけど(笑)


パッションですよね、パッション!



どんな職業であろうと


自分の仕事に誇りを持って


情熱と信念のある人って言うのは



魅力的だし、輝いているよね。



二人共泣きすぎちゃって、

ペーパータオルを先生に渡すと


先生、ちょっと笑いながら鼻をかむ。



私も続けてブィ~ン、ブィ~ンかむ。





しかし、ラテン系の人たちって男女問わず、


かなり涙もろい人が多いんですよ。




プエルトリコに来て


旦那のお父さん、お母さん、親戚の方達等と話をしていて




話しているうちに感極まってしまい


泣きながら話をされた事が結構あります。(笑)



勿論家の旦那も良く泣きます。(笑)



男は泣くもんじゃないって言うけれど、


私は男の人の涙って特別な感じがして


個人的に凄く好きなんです。




私も必ずそれにつられて


一緒に泣く羽目になっちゃうんですけどねー。(笑)




何だか、“人間 対 人間”というか


裸と裸みたいな、本当の意味で心が通える感じで、


暖かい気持ちになるでしょう?





でも、意気地なしで泣くのは嫌かな。


やるだけやって、それで泣くんだったら


一緒に泣ける。


わ~わ~泣いて


その後美味しいものでも食べに行って



又一緒に頑張れば良いのよ。




但し、やる前から泣かれちゃー、

しらけちゃいますけどね(笑)




今日は何だか一貫性の無い
だらだら日記になってしまったけど、


久しぶりに良いお話と、



獣医のペドロ先生の、


男の素敵な涙 


を拝見させてもらったから



つい日記に書きたくなっちゃった。







MILOは予防接種の為に今


ベッドでぐったりして寝ています。


発熱して元気が無いですぅ~~~~。



頑張れ、  マイロ!


Milo444


NEXT


© Rakuten Group, Inc.