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前回の日記で、久し振りに訪れたフロリダの事を書いたんだけど、 実は私と旦那にとってフロリダは、忘れられない思い出の地でもあるんです。 それは私が渡米して初めて住んだ地。と言うだけではありませんでした。 その理由は旦那の大親友、 ポールが住んでいた場所だったからです。 私が初めて彼に会った時の印象は、 信じられない程誠実で細かい気使いと、優しい眼差しで真っ直ぐに目を見て話をする人。 誰に対しても分け隔てなく、平等に接する人。 彼は旦那の大学時代からの親友で、事ある毎に、 ポールとの大学時代の昔話しを聞かされた。 だから彼に会った時には、昔からの知り合いのような、 そんな不思議な気分になったものでした。 私がポールの自宅を初めて訪れたのは、 旦那の家族に初孫を見せる為に、ジェニファーを連れてプエルトリコへ旅行をした時の帰りに、 フロリダのポールの家に寄った時でした。 その初のご対面の大事な時に何と私は、食中毒で最悪の状態だったんです! 今回再びフロリダを訪れた時に、その時の思い出が蘇って来ました。 どんな思い出だったかと言うと、 プエルトリコを出る前日にキューバンレストランで食べた、 半生のハマグリのせいで食中毒にかかり、身体の倦怠感と共に全身が浮腫んで赤くなり、 醜い湿疹が広がってしまったんです。 急遽義父の知り合いの医者に処方して貰った薬を飲んで、飛行機に乗ったのは良いのだけど、 今度は飲んだ薬に対して機内でアレルギー反応を起こしてしまい、ぐったりした私は、 ポールの家へ折角着いたのに、挨拶もろくに出来ないまま、 私はBEDに寝込んでしまったんです。 ポールの奥さんキャサリンは当時妊娠8ヶ月の身重でした。 きっと私が全身ブクブクの状態で現れたんで、びっくりしたと思うんですね。 だから身重の身体なのに驚かせてしまって申し訳ない!と、胎教に良くないとか、 具合が悪いながらも、そういう気持ちになったのを覚えています。 でもポールもキャサリンも嫌な顔をしたり、躊躇する風でもなく、 ブクブク発疹が出ている私を優しくHUGして、暖かく迎え入れてくれました。 そうそう、関係ないけど彼女は空手の黒帯なんですよ! それから少しして、ポールとキャサリンと私の旦那3人が、 ジェンはお昼寝をしてしまっていたので、BEDで休んでいる私とジェンを置いて 皆でスーパーマーケットへディナーのBBQ用の食材を、買出しに行きました。 運悪くその間に私は、物凄い呼吸困難に陥ってしまい、 上半身をBEDから起こして必死に呼吸をしようと半分パニックになりました。 でも直ぐにこう悟ったんです。 「もうだめだ! 呼吸が出来ない! 私はもう死ぬんだわ。。。」 私のBEDの脇でスヤスヤと眠るジェンを見つめながら、 “この子の姿を見られるのはこれが最後なのね。。。。 でも、愛する娘の安らかな寝顔を見ながら死ねるのなら、幸せなんだ。。。 ” と、妙に落ち着いた気持ちで死を覚悟したのでした。 全身でゼーゼーと、必死に呼吸をしながら、 次第に手足が冷たくなって行くのが分かりました。 それでもどの位経ったのかは分からないんだけど、 少しづつ呼吸が楽になって行き、喘息の発作のような呼吸困難から開放されて直ぐに、 旦那達が戻って来ました。 私の様子を聞いて、キャサリンと、当時1歳だったJenを残して、 3人で直ぐに救急病院へ行ったのでした。 救急病院では結局全てが終わるまでに8時間も掛かってしまい、 その間ポールは私と旦那に付き添ったままで、 途中キャサリンの事が気になって、何度か自宅に電話を入れていたので、 「奥さんが妊娠中で可哀想だし、大丈夫だから奥さんの元へ行ってあげて。」 と、頼みましたがポールは結局最後まで一緒に居てくれました。 キャサリンによると、 Jenは初めは大泣きをしたようだったけど、テレビのフィギュアスケートを見た途端に泣き止んだそうで、 疲労でぐったりした私達が救急病院から戻ってきた時には、 Jenはキャサリンにもらったバナナを頬張りながら、 2人で仲良くカードを使ってゲームをしていました。 検査結果は問題なく、新しい薬を処方されてそれが効いたのかどうかは分からないんだけど、 その後私は信じられない程に、すっかり回復したんです。 だけど、折角ポールがグリルでステーキを焼いて、皆で楽しいディナーを。。。。 と考えてくれていた計画は、めちゃくちゃになってしまい、 結局夜の11時過ぎの遅いBBQディナーになってしまいました。 ところがとんでもない奴なんですね私って。。。 つい何時間前まではあんなに具合が悪くて、皆を巻き込んで迷惑を掛けたって言うのに、 ポールが焼いてくれた、ディナーの特大ステーキをぺロッと全部平らげてしまい、 「お前は何て奴だ!」と、皆に呆れられました。 翌日帰る前に、私はポール夫妻に本当に申し訳ない気持ちが一杯で、 心から散々皆を振り回してしまって申し訳なかったと謝罪して帰りました。 彼らは“気にしないで!”って、逆に私を励ましてくれたんですけどね。。。(笑) その後1回だけポール夫妻と、可愛い息子2人に会って以来は、 たまに電話で話す位でした。 そんなある日、突然ポールから電話が来て旦那にこう告げたのです。 「僕はこの若さで(当時33歳)胃ガンと診断されてしまった。 余命はあと3ヶ月。長くて半年。 これから直ぐに癌の切除手術をする事になった。」 旦那は電話を切っても、暫くショック状態でした。 私ももちろんショックでした。 あんなに優しいポールが何で胃ガンなんかに。。。。! 世の中に悪人なんて一杯居るじゃない! どうして天使のようなポールを、神様は連れて行ってしまおうとしているの! 私はどうしようもなく悔しい気持ちで一杯でした。 旦那は受話器を握り締めたまま、裏庭で声を殺して泣いていた。 唯々ポールの事を祈りました。 手術が終わり、キモセラピー(放射線治療)を受けながら、 ポールは彼の家族の為に、癌と真正面から向き合って必死に闘った。 実は癌と診断される直前に、皮肉にも彼はニューヨークの大手銀行に引き抜かれ、 家族でニューヨークに引っ越してくるからね!と言う朗報を聞いたばかりだった。 退院したポールは、その後家族でNYの物件を探しに来ました。 その時はお互いのスケジュールが合わずに、残念ながら会う事が出来なかったんだけど、 その後奇跡的にも仕事に復帰した彼は、 イギリス出張の帰りに、NYの私達の自宅に訪ねて来てくれました。 余りにも痩せてしまって変わり果てたポールの姿に、思わず涙がこみ上げてきました。一瞬誰だか分らなかったほどです。 旦那もそう思ったらしく、ぐっと涙を堪える風な不自然な笑顔を見せた。 ポールはニコニコしながら、 「胃を殆ど取っちゃったから、余り量が食べられないんだ。。」 と言いながらも、多分無理をしたのでしょう、 旦那がBBQで焼いたグリルドポークと付け合せの野菜も、 ゆっくりと噛み締めるように時間を掛けながら、全て平らげてくれたんです。 「僕もHitomiの様に、全部平らげたよ!」 おちゃらけた笑顔を見せて、ポールは私に自慢げに言った。 空になった皿を見て、私は胸が締め付けられそうになりました。 そうそう。これなのよ。 ポールってこういう所があるんだよね。。。。 それから彼の家族の事、この先ポールが亡くなった後の事など、 3人で話をしました。 彼が余りにも悟りを開いた仏様の様に、真っ向から“自分の死”と見つめ合い、 “死”について淡々と語るその横顔を、私は感慨深い気持ちで見つめていた。 何て強い人なんだろう。。。 オーラを発していると言うか、彼がとても神々しく見えました。 そして、彼は未だ幼い(4歳と2歳)自分の息子達には、教えたい事一緒にやりたい事が一杯あって 無念な気持ちだという事も語っていた。 でもこの先覚えているか分らないけれど、 今力強く生きる自分の姿を、息子達に示していきたい。とも。。。。。 3時間ほどして、彼は帰らなくてはならなかったので 私達は別れを惜しむようにして、彼は私達の家を後にしました。 後にも先にも、彼に会ったのはそれが最後でした。 ポールが家を訪れてから直ぐに新しいNYの家も決まり、 もう直ぐ引越しをすると言っていた矢先に、 ポールは緊急入院することになってしまい、 寝たきりになってしまいました。 モルヒネで意識が朦朧としているポールは、 奥さんのキャサリンとも、まともに会話をする事が出来なかったそうです。 ポールの事が気になっていたある晩の事。 キャサリンからTELが来ました。 「今ポールが珍しく意識が戻っているの。又いつ朦朧としてしまうか分らないから、今の内に彼と話をしてあげて!」 旦那は大急ぎで電話を取ると、 「Paul!Paul! This is *****(旦那の名前)! I love you! I love you! 」と、泣きながら何度も繰り返していました。 それから1週間後に、キャサリンから再びTELがあり ポールが亡くなった事を知らされました。 「ずっと意識の無かったポールがね、隣の部屋にいた私を突然呼んだのよ。。。。」 “キャサリン!キャサリン! どこにいるんだ? 光が見えてきたよ。。。早く来てくれ。。” キャサリンが慌てて彼の元へ駆けつけて手を握ると、 彼はそのまま息を引き取ったそうです。 未だに旦那はポールの話をします。 いつでも彼が僕の傍に居る。特に自分が辛い目に遭った時など、特にそう感じるそうです。 私はポールとほんのちょっとしかお付き合いをするチャンスが無かったけど、 彼との想い出は強烈に私の胸に残っています。 最後の最後まで希望を失わずに戦い続けたその勇姿。 私も何かにつけて彼の事をふと思い出します。 旦那の言うように、ポールが見守ってくれているっていう気がしてならないのです。 不思議な事に彼の話をすると、とても暖かい気持ちになれるんです。 ポールの事を思い出した時に出てくる彼の顔は、 いつものあの優しい、包み込むような笑顔のままで。。。。 *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~* 突然ですが、名古屋のZIP-FM(愛知県、岐阜県、三重県と静岡県の一部)の、 月曜日から木曜日までの毎朝、6時から10時までの朝のワイド番組、「MORNING JACK」という番組のなかの、「TOYOTA WORLD WIDERS」というコーナーが朝の8時くらいにあって、8月10日と11日の2日間生放送で出演する事になりました。 内容は又、プエルトリコの紹介になります。(笑) ほんの7,8分程度のものですが、もしエリア内の方で時間がある方は聴いてみて下さいね~~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/08/09 01:23:56 PM
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