ふうこのひとりごと

2004/12/03(金)10:16

「人質カノン」 宮部みゆき

ほんとは、「理由」を借りようと思ったのに、なかったからこれにした。 7編の短編集。 入ったコンビニに強盗が入り人質になってしまった表題作。 10年もの歳月をかけた殺人計画。「10年計画」 地下鉄の車内で偶然拾った手帳。「過去のない手紙」 理不尽なことで右足を失った少年が、おじいちゃんの遺書を見つける話。「八月の雪」 自分の護衛を依頼してきた少年。「過ぎたこと」 ひょんなことから宿題を取りにきた小学生と夜の学校に忍び込んだOL。「生者の特権」 売りに出しているマンションの天井から水漏れ!「濡れる心」 どれも納得できて、最後すっきり終わる。(仲には違うのもあるが) 中でも、「10年計画」「八月の雪」「生者の特権」が好き。 「八月の雪」の理不尽さ、不公平さもよくわかるし、どうなっていくんだろうと思っていると、最後になるほど、と終わる。 宮部みゆき、他の作品も読んでみたいと思う。

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