2010/07/29(木)06:34
日本経済の再生は?
最近は日本経済の低下が著しい。或る雑誌に主要な具体例が列記されていた。
(1)一人当たりのGDPが2000年は3位だったのに、8年には23位に落ちた。
(2)世界のGDPに占める日本の割合が、90年は14.3%が8年に8.9%に落
ちた。
(3)国際競争力が90年1位から、8年に22位まで落ちた。
(4)名目GDPが90年は452兆円、それが9年に476兆円、つまり20年かけ
て24兆円しか増加していないのである。
(5)デフレは脱却していない。
(6)日本の国債残高が924兆円にもなった。先進国で最悪のGDP比率で約200%
にもなっている。
これ等の諸問題の為、最近日銀が融資枠を広げるとか言うニュースが出るのだが、幾ら融資枠を広げても、借りる人が少ないと、全く意味の無い枠となる。
日本では、ドンドン預金はするが、それを借りる人が少ないのである。だから、結局政府が国債を発行して、銀行に買わせて、行き場の無い余った預金を、返せるアテも無いのに、無駄使いをすると言う事で、預金を消化している。
此処に日本の大きな問題が潜んでいるのではなかろうか?もし、政府や地方自治体が借金をしなければ、余った預金はどうなるのだろうか?預金金利を当然ゼロにして、逆に保管料を徴収して預金を有料で預かるようになるのだろうか?
日本にある143行の預金残高から、貸付金を差し引いた差額は、5月末で162兆円だそうだ。つまり預金を幾ら集めても、借りる会社が少なく、仕方なくその差額の85%は国債を購入して、辻褄を合せている。
だから、政府は税収が余り無くても、国民の預金を当てに、好き勝手な予算を作り、とうとう溜まり溜まって900兆円もの累積債務を作ってしまった。
このような状態の中で、もし国債の発行をドンドン減らすと、バンカーは一体どういう行動に出るのだろうか?つまり余った預金をどうするかと言う疑問である。銀行も私企業である以上、預金金利を払って、金庫に保管している訳にも行かないのだ。
多分そうなると、外国の国債とか、外国企業に貸し付けるようになるのだろうと思うが、結構リスクが高い。だけど最終は、銀行の国際化で、生き延びる方法を考え出すようになるのだろう。つまり金融大国となって行くのが順当とは思うのだが、、、。どうも金融の事は良く分からない。
一番良いのは、日本の企業がお金を借りたいと思うようにするべきなのだが、どうしたら良いかである。バブルでこれだけ痛めつけられると、経営者はもう借金してまで、投資をしようとは思わない。
考えられる方法としては、投資を即損金と認める方法、つまり償却制度を止めるか、又は償却年数を現行の5分の1ぐらいに短縮すると、各企業は争って新規設備に投資して、生産コストを最低水準に持って行く行動を取るだろう。
企業は、設備を新しくしても、それが資産と計上されるから、損金では無く、減価償却が初めての損金になり、その償却金額だけ利益が少なくなり、税金がその分安くなる。だから、償却など無くして、投資は即全額を損金に算入しても良いとか、又は今までは10年償却だったモノを2年償却に変更するとかにすれば、企業は争って設備を新しくする筈だ。
又は、法人税を少なくとも先進諸外国と同じ程度の税率にしないと、企業は国際競争に打ち勝てない。
共産党は何時も、大企業は儲けていると念仏のように言うが、あいつ等は馬鹿だからか、またはイデオロギーが最重要だから言っているだけであり、金の卵を産む鶏を殺して良い筈はなく、育てるのが一番重要で、当然なのだ。
その論理が分からないのが、共産党や社民党で、一体誰が社会の原資を生み出し、供給しているのかが、分からない人間のようである。