JINさんの陽蜂農遠日記

2016/09/30(金)04:44

スズメバチ対策

養蜂(228)

やや遅くなりましたが、今年も我が趣味の西洋ミツバチの養蜂場の巣箱にスズメバチ捕獲機を取り付けました。 これが以前購入したスズメバチ捕獲機の全体の写真です。 そしてズームで。 捕獲機の取り付け断面図を描いてみました。蜜蜂を襲撃するスズメバチは昆虫界のギャングとも言われ、大胡蜂(オオスズメバチ)と小胡蜂(キイロスズメバチ)がいます。キイロスズメバチは、蜜蜂を1匹ずつくわえて自分の巣に飛び立つので被害は比較的軽微なのです。ところがオオスズメバチは、巣を守るために巣箱の中から、飛び出してくる蜜蜂を片っぱしから噛殺し、次第に数を増し数十匹で攻撃してくるので、致命的な大被害を受けてしまうのです。西洋蜜蜂のふるさとは、オオスズメバチのいない地域のため、オオスズメバチに対抗する手段を持たず、防御の習性が未熟な為、あっけなく全滅させられてしまうのです。西洋ミツバチにとっては、日本で生活させられるのはえらい迷惑?なのですね。夏の終わりから秋口は、スズメバチの繁殖期にあたるため、自分の幼虫たちに与える餌が大量に必要になります。そのため、餌を求めて蜜蜂の巣箱を襲うのです。しかし、同じ蜂でもスズメバチの幼虫の餌は蜂蜜(ハチミツ)ではありません。オオスズメバチは肉食で蜜蜂の幼虫やさなぎを狙ってやってきます。オオスズメバチが5~6匹もいれば、巣箱を2~3段に重ねてある我が蜜蜂の巣箱でも1~2時間ぐらいで全滅させてしまうそうです。邪魔になる成虫の蜜蜂を殺し1匹もいなくなった後、彼らは徐に幼虫やさなぎをさらっていき、自分たちの幼虫の餌とするのです。このスズメバチたちの攻撃を防ぐために、巣箱の前に『スズメバチ捕獲器』を設置するのです。前面下部の金格子部分(格子幅≒6mm)を蜜蜂は体が小さいため自由に通り抜けることができますが、スズメバチは通れません。金格子の下の部分は開放されていて、この下からはスズメバチも入れるのです。もと来た道を戻れば外に出られるはずなのに、蜂は明るい方向に行くという習性があるため暗い下の方を通るということはしないのだそうです。更に斜め上方向に飛立つ習性もあるようです。そうして金格子の内側の部分をうろうろしているうちに、漏斗状のトンネルトラップをくぐって上部に出てしまい、完全に閉じ込められてしまうのです。漏斗状のトンネルトラップ を下から見た写真です。オオスズメバチはこの漏斗状のトンネルを明るい方向の上部に向けて進み上部の小さい穴を通過し捕獲室に入ってしまい、出られなくなってしまうのです。スズメバチ捕獲機を巣箱に設置した写真です。固定方法はいろいろな方法がありますが、簡単に外せるように今年もツッカイボウ式にしました。 多くの西洋ミツバチ嬢が金網の上に留まり門番をやっています。 こちらには養蜂開始時に購入した別のタイプの捕獲機。しかし原理は全く同様で、金網か狭いバー式になっているかの違いです。捕獲室をズームで上部から写した写真です。下部から漏斗状のトンネルトラップが上部に向かっているのが判ります。スズメバチはこの漏斗状のトンネルを下から上に上がってきて捕獲されてしまうのです。既に一匹のキイロスズメバチが閉じ込められていました。捕獲室内に閉じ込められたスズメバチです。 こちらは巣箱前でホバーリングしながらミツバチを狙っているスズメバチを私が捕まえ踏みつぶしたもの。 面布、手袋等完全防備して、この虫取り網で捕獲したのです。 全8群に捕獲機を設置しました。 ニュースによると今年は雨が多かったため、山等の地面下に作ったオオスズメバチの巣が大きくならずに、逆に民家の軒下や屋根裏等の巣が大きく成長しオオスズメバチの群勢が高まっているとのこと。我が養蜂場で我がミツバイ嬢達がオオスズメバチと『ハチ合わせ』しないことを祈っているのですが・・・・・。

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