JINさんの陽蜂農遠日記

2017/09/26(火)00:01

虫ホオズキ(虫鬼灯)

花(566)

我が家の横の菜園のホオズキが朱色の実をまだいくつか付けています。 実が赤く染まった頬を連想させ鳴らして遊ぶ子供たちの様子から「頬突き」と呼ばれていたことや、ホホというカメムシがつきやすいことから「ホホ付き」と呼ばれていたことがなどが有名なエピソード。緑から真っ赤に色が移り変わっていく実の皮は、葉が変化したもの。中は空洞で、果実の中にはたくさんの種が入っているのです。 そして今では食用ホオズキも出回っていると。ホオズキの朱色の実は、昔から夏の夜を幻想的に彩ってくれたのだと。使者を導く提灯の役割を果たすとされ、日本では古くからお盆に仏花として飾られて来たのです。ホオズキは漢字で「鬼灯」「鬼燈」。灯籠に似ていることからホオズキ「鬼灯」は「灯籠草」とも呼ばれているのです。そして別の場所のホオズキは既に天然の「虫ホオズキ」の姿に。 ホオズキの皮(袋状の萼)は、自然な状態では、カメムシなどが、好んで食べ、網状の硬い繊維質は、食べられなくて、残るのだと。これが、「虫ホオズキ」。日中は陽を受けて乾燥が進みながら、毎日これを繰り返し、やがて天然の「虫ホオズキ」が完成するのです。 人が手を加えて、皮を腐らせてできるものは、「網ホオズキ」と呼ばれているようです。 外袋の葉脈だけが残り蝉の翅(はね)のようになって内部の紅実を透視することが出来、さながら提灯のようなのです。自然が作り上げた見事な芸術品そのものです。ほとんど手入れもしていませんが、自然と芽を出し成長し風鈴のような房が五個、六個朱色に染まり、そして虫ホオズキも美しく、秋の気配が漂い始めた彼岸の中日なのでした。そして鬼灯、虫鬼灯の姿に、ベトナム旅行時のホイアンの朱色の灯籠そして竹灯籠を既に懐かしく想い出しているのです。

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