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カテゴリ:JINさんの農園
先日、平塚美術館で開催されている深掘隆介展を見に行って来ました。
透明樹脂にアクリル絵具で金魚を描く若手現代美術家・深堀隆介(1973 生)の、 公立美術館で初めての本格的な個展。 初期作品から最新作のインスタレーション『平成しんちう屋』まで約200 点を紹介していた。 JR平塚駅まで行き、地下道を通り4番乗り場に向かう。 地下道に張ってあったポスター。 そして田村車庫行きのバスに乗り、5分ほどで美術館前で下車し、平塚美術館へ。 「湘南の美術・光」をメインテーマにした美しい美術館。 湘南にゆかりのある作品をはじめ、国内外の作品を多数展示していた。 「平塚市美術館」入口にある巨大モニュメントはゆっくり動いていた。 そして受付ロビー。 受付前に展示されていた三沢篤彦氏の作品「Animal 2007-01 & Animal 2007-02 ユニコーン」・ 作品展示室は写真撮影は禁止とのことで、「広報ひらつか 2018年7月」に掲載されていた 写真・説明を紹介させていただきます。 「金魚絵師の世界」。 極めて独創的な深堀の技法は、器の中に樹脂を流し込み、その表面にアクリル絵具で金魚を 少しずつ部分的に描いていき、さらにその上から樹脂を重ねる。 その作業を繰り返すことにより、絵が重なり合い、まるで生きているかのような金魚が表現され、 圧倒的な立体感をもって観るものに迫るのだと。 展覧会のパンフレット。 パンフレットの「金魚酒」。 パンフレットの「金魚酒が生まれるまで」 ①升に樹脂を薄く流し込み、樹脂を固めます。 ②樹脂が固まったら、アクリル絵具で金魚の体の一部を描いていきます。 ③さらに樹脂を流し込み、固まったら、次の層に描いていきます。 ④これを何層も繰り返し重ねていくと、作品が完成します。 深掘隆介氏。 1973年(昭和48年)生まれ。愛知県名古屋市出身、3人兄弟の次男。 1995年(平成7年)愛知県立芸術大学美術学部メディアデザイン専攻学科卒業。 卒業後はフリーランスを経たのち名古屋のディスプレイ会社にデザイナーとして勤務。 1999年 (平成11年)に会社を退社後、本格的に創作活動を開始。 チケット売り場の横にはビデオコーナーも。 『深堀氏が「金魚救い」を体験したのは2000年のこと。自宅で何気なく飼っていた金魚を 見ていて、突然その美しさに開眼した。決して大切に飼っていたわけではない。 フンだらけで水は濁り、それでも20センチほどになっていた金魚を、あるときたまたま 真上から眺め、その不思議さに驚いた。水槽の横から見ると普通の魚として見えるのに、 水面には水の屈折の原理で、ぺたんと平面に押しつぶされたような金魚が見える。 立体なのに平面的、平面的なのに実は立体。その不思議さに驚いたのだ。 それまではずっと水槽を横から見ていて、何の驚きも感じなかった。なのに、ある日上から 水槽を覗き込んだとき、金魚がまるで二次元的に、絵画のように見えることに驚いた。 金魚と見る人との間に水面という媒体があることで、本来立体である物体が圧縮されて、 フラットな平面に見えてしまう。その頃、美術作家の村上隆さんが「スーパーフラット」と いう概念を唱えていたんですが、それに近いものが金魚の見え方にあると感じたんです』と。 以下ビデオ画面を撮影。 樹脂の上に金魚の姿を描いている場面。 「金魚酒 弥月船」2018年。 三色の金魚が仲良く。 「金魚酒 伽琳」2016年。 絵画「白澄(しらすみ)一空密(そらみつ)」2014年。 そして予習の後は、展覧会会場へ。 展覧会場 入口。 「ごあいさつ と 深堀隆介氏 履歴」 そして会場内は撮影禁止。 初期の立体作品から初公開となる新作インスタレーション『平成しんちう屋』を含む 約200 点により、深堀隆介の世界を紹介する本格的な個展。 絵画でありながら立体的な躍動感にあふれ、不思議な美しさを湛えた深堀金魚を存分に 愛でる事が出来たのであった。 撮影禁止の会場内の様子は『金魚絵師 深堀隆介展 平成しんちう屋』で紹介されていますので そして最新作『平成しんちう屋』の最奥の会場に。 しんちう屋 (=真鍮屋) とは、江戸時代に、東京・上野の不忍池近くに店を構えたとされる 日本最古とされる金魚屋とのこと。 深堀氏は、“もしも、その現代版があったら?” をイメージして、 大掛かりなインスタレーション作品 『平成しんちう屋』を発表したと。 ここのみは、フラッシュなしで撮影可能であった。 木製の器の中に数え切れないほどの赤い金魚が群れを成して。 氷の割れを表現しているものも。 様々な種類の金魚が泳いでいた。 それぞれの影もしっかり描いて立体感を創造。 黒の金魚。 網は本物? 何かひそひそ話? 渦を描いて。 赤のカオス。 表面の水面の揺らめきも表現。 金魚と花が升の中に。 そして金魚の入ったビニール袋も様々に。 夏祭りの光景を想い出させるのであった。 今にも動き出しそう。 カメラを縦から横に。 様々な色、種類の金魚が。 これであれば、空気、餌なし、水の交換も不要で飼育可能。 「しんちうや」の仕事場か?昭和を想い出させる風景。 奥に金魚を入れたビニール袋がぶら下がっていた。 そして深掘隆介作品展覧会に隣接して開催されている「夏の所蔵品展-いきもの図鑑」を 鑑賞後に美術館の1階通路に出る。 天井の高い美しい空間。 この平塚市美術館は日建設計という組織事務所の設計であったため、設計者個人の作品性が 押さえられ、広い展示室が二つあることで使いやすいのだと。 チケット売り場近くには、深掘隆介氏の作品・巨大な尾の長い金魚の姿が。 チケット売り場には深掘隆介氏の作品集の本も販売されていた。 そして帰路もバスに乗り平塚駅に戻ったのであった。 絵画でありながら立体的な躍動感にあふれる金魚を堪能したのであった。 そして金魚の夏、湘南・平塚の夏を大いに楽しんだのであった。 そして今度は日本橋で開かれている本物の金魚が舞泳ぐ『アートアクアリウム2018』を 見たいとも思っているのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.07.19 05:36:40
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