2024/02/21(水)07:07
伊豆の紅葉、イルミネーションを愛でに(その19):湯河原温泉へ(3/3)・不動滝
湯河原「万葉公園」を後にして静岡県道75号線をさらに北に向かって上って行った。
そして「不動滝入口」に到着。
「不動滝」案内板。
「滝としては小ぶりながらも水量は豊かで、名前の由来は滝壺のほとりに不動明王を祀るに
由来します。また、滝の左側には身代わり不動尊、右側には出世大黒尊が祀られています。湯河原町の温泉場は湯河原火山が侵食をうけた深い谷間にあり、このような滝が随所(※1 )に
あります。かっては、この水力を活用した自家用水力発電所をもった旅館もありました。
滝周辺の地層は箱根火山の基盤をなす新第三系の湯ヶ島層群とされていましたが、最近では
湯河原火山の噴出物という見解が出されています。岩石中には、沸石と呼ばれる無色透明
もしくは白色の鉱物が含まれ、湯河原沸石という湯河原の地名が付いた沸石は、ここで
発見されました。」
「湯河原の文学と不動滝
夏目漱石はリウマチ治療のため不動滝に近い天野屋に逗留しました。朝日新聞に連載された「明暗」には主人公が不動滝へ向かう場面がありますが、小説は漱石の死により未完に終わりました。他にも芥川龍之介、与謝野晶子など湯河原温泉(ジオサイトY6 )には多くの文人が逗留しました。」
「含水率や空隙率の大きい、沸石(ゼオライト)という鉱物の一種で、無色透明の頭がとがった
板状の結晶です(写真)。東京大学理学博士の桜井欽ー博士が少年時代(1930年頃)に不動滝で
発見し、1952年に新鉱物とし、記載されました。沸石には多くの種類があり、温泉活動により
火山岩のすきまに形成されることも多く、熱していくと水が分離して沸騰することから、この名前が付いたと言われています。藤木川をさかのぼり、奥湯河原でも発見されていますが、
不動滝では他に濁沸石、モンデン沸石、剥沸石、菱沸石などの沸石が産出しています。
湯河原における沸石の産地は泉源の分布域とほぼ一致している点から、温泉の活動と密接して
形成されたと考えられます。2016年に一般社団法人日本地質学会から神奈川県の石(鉱物部門)として認定されました。神奈川県立生命の星・地球博物館で現物を見ることが出来ます。」
「不動滝入口 ➡ 徒歩1分」と。
石段を上って行った。
石段の先は鬱蒼と繁った木々に覆われて薄暗い。
石段を上ると直ぐに茶屋・土産物店があった。
茶屋の裏側には、源泉が湧出する湯取場があり、湯気を上げていた。
そして茶屋から少し登ると滝の下流に橋が掛かり、橋の上が滝見台となっていて、薄暗い
谷間の中に、真正面に不動滝、左上方に巳我和利不動尊、右脇に出世不動尊の全体の景観を
楽しむことができるのであった。
正面に「不動滝」が姿を現した。
「不動滝湯河原五大滝(白雲の滝、清水の滝、五段の滝、だるま滝、不動滝)の一つ。
滝の名は滝壺のほとりに不動明王を祀るに由来する。滝の高さ 約15m」
「湯河原沸石(町指定天然記念物)
滝つぼのまわりの岩盤の中から採れた石のことで、石の中に白い結晶がまだらに入った物です。現在ては、殆ど見られません。こ覧になりたい方は、下の茶店に見本がありますので、お立ち寄り下さい。(硫酸や塩酸にも溶けにくいと言われています。)☆神奈川県の鉱物に認定されています。」
石段を上って進む。
「巳我和利(みがわり)不動尊」。
近づいて。
「巳我和利不動尊」手前から、再び「不動滝」を。
そして「出世大黒尊」への苔むした石鳥居、石段が前方に。
「出世大黒尊」
キャンプ場の炊事場の如き屋根付きの場所に祀られていた。
いつの頃から祀られているのかなど、詳細は不明。
狛犬(右)。
狛犬(左)。
「湯河原霊山 出世大黒尊」。
社殿に近づいて。
扁額?「神心太陽」と。
更に近づいて。
下方を望む。
こちらは「出世不動尊」。
近づいて。
「不動滝」を「展望台」越しに振り返って。
湯煙が高く上がっていた。
そして最後に売店を覗く。
「足湯」が売店前に。
そして「源泉ゆでたまご」も。
・・・もどる・・・
・・・つづく・・・