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June 1, 2010
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先日の図書館で、偶然目に飛び込んできた「向田邦子」の名前。
あまりにも懐かしくて、思わず手に取ってしまいました。

その昔、それこそむさぼるように読み、
何度も何度も読み返した、向田邦子のエッセイたち。

久しぶりに、なんとなく読む気になって、借りてきました。





なんとなく読む気になっただけだから、
それほど積極的に読もうという気もなく、
一緒に借りてきた他の本を読み切ってしまったので
しかたなく…と、そんな気持ちで読み始めました。


あまりに久しぶりなので、最初は、文体にちょっと戸惑い、
慣れるまでに少し時間がかかりました。

だんだん、「ああ、そうだった。この人の文章ってこうだったんだわ」
なんてことを思いながら読み進め…。


読み終わって、フラッシュバックのように20代の自分が思い出され…。
なんだかとっても書きたくなって、衝動的に書いています。





20代の頃。
何になりたいのかもわからず、
でも、何かになりたいと思いながら、

モノになるのかわからない建築の仕事を
ただもくもくとこなしていた時期に
向田邦子と出会いました。

設計事務所からデザイン事務所へ転職し、
そこで初めて、自分の足で立ち、自分の事務所を持って
仕事をしている女性たちを知りました。

デザイン事務所の所長もそんな女性でしたし、
その周りには、そんな女性がたくさんいました。

「自分で仕事をする」ということがどういうことかもよくわからず

でも、自分の力で生きている先輩たちのなんと輝いていることか。

「自立した女性」は、私のあこがれとなりました。




結婚をして、それでも働き続けたいと思い、

子どもを産んで、それでも働き続けたいと思い、

何かになりたくてもがいていたころ出会った「向田邦子」。



わ~、こんな暮らしをしている人がいたのか。

わ~、こんな仕事をしている人がいたのか。

わ~、こんな生き方をしている人がいたのか。




給料をもらう勤め人の立場で、
与えられた仕事をこなすだけの私には
それはもう、まぶしいくらいに輝いて見えました。

そして、あまりにも手の届かない遠い存在に
半ばあきらめの気持ちを持っていたりしました。


向田邦子は、私にとって、【自立した女性】の象徴でした。


だから、あこがれて、あこがれて…。


でも、どうしたら手が届くのかもわからず、
また、届くとはまったく思わず…。

いつしか、私の中の「向田邦子」は、
頭のまん中から、隅っこに追いやられていったのでした。


今日を暮らしていくことが精一杯でしたから。

なにより、子どもを育てなくてはいけませんでしたから。





あの頃から20年の月日がたって、
偶然再会した向田邦子は、やっぱりあこがれの暮らしの中にいました。

自分の足で立ち、自分の思う暮らしをしていました。

ぜんぜん古くなっていないことにとても驚きました。

向田邦子は、昔も今も【自立した女性】の最先端なんですね。




でも、私の中では、なにかが違っていました。

たぶんそれが、20年の月日の中での、私の変化。



20年前の私にとっての向田邦子は、

理想の女性としてのあこがれの対象でした。


「向田邦子みたいになりたい」


あんなふうに仕事をしたい

あんなふうな暮らしがしたい


あこがれは、イコール「理想」だったのです。




でも、今、向田邦子になりたいとは思っていない私がいます。


あなたの仕事はすてきね。

あなたの暮らしもすてきね。



私は、こんな仕事をしているのよ。

私は、こんなふうに暮らしているの。



大変なこともたくさんあるけど、
お互いがんばりましょうね。


なんだか、そんな気分なんです。



私のあこがれは、どうやら「共感」に変わったようです。

行間に埋め込まれた、文章の裏側に思いをはせている自分がいます。


「わかるわ」って、言ってあげたいな~ってね。



向田邦子にはなれなかったけど、
私は私として、この20年を生きてきました。

【自立した女性】には程遠いけれど、
積み重ねてきた経験の中から、自分の存在意義を探してきました。



そして、気が付いたこと。

あこがれていたのは、『スタイル』ではなく、『軸を持った生き方』

そしてそれは、誰ひとり同じモノを持ってはいないこと。




私は、向田邦子になりたいって思わなくていいんだ。



これが、20年経って、私がたどり着いた答えです。

そう気が付いたら、なんだかすがすがしい気持ちになりました。







昭和4年生まれというから、生きていたら、もう80歳を超えているんですね。

なんだか信じられませんが、私の中の向田邦子は、
永遠のあこがれであり、永遠に現役の【自立した女性】です。






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Last updated  June 1, 2010 08:58:22 AM
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阿佐ヶ谷の人   ふ~ さん
触れていただいてありがとうございます。
ツイッターで、日々格闘していること、遠くから見ています。このところ、私の仕事、かなりおもしろくなってきました。仕事だけではなく、自分が本当にやりたいことをやりはじめると、仕事も変わって来るということを知りました。 (June 2, 2010 12:40:39 AM)

Re:阿佐ヶ谷の人(06/01)   ひつじハウス さん
ふ~さん

ご本人登場で、恐縮してます^^;

でも、思い起こせば、私の建築の原点は、広尾の事務所であり、今の私を作ってくれたのは、阿佐ヶ谷の事務所なんだな~と思うのです。

今、こうして自分で仕事をしてみて、初めてあの時の先輩の方々の苦労に思いをはせることができます。
とっても感謝しているんですよ。

さて、そろそろ話を聞きに行かないといけないようですね(笑)
また、連絡しますね~。

コメントありがとうございました。
とってもうれしかったです! (June 2, 2010 07:54:43 PM)

tomsworksです。   tomsworks さん
いつもブログ楽しみにしています。tomsworksと申します。

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どうぞよろしくお願いいたします。 (June 5, 2010 11:31:52 AM)


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