テーマ:好きなクラシック(2280)
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昨日の日記に、陽水の「神無月にかこまれて」の歌詞のことを書いたら、今日というか、さっき7時半頃、本当に渡り鳥が(きれいな二等辺三角形の編隊だったから、鳴き声からしても、多分雁だろう)東の空へ飛んでゆくのを見て驚いた。いつだったか忘れたが、これまでに一度しか見たことがないような気がする。不思議な、こういうのを天啓とでも言うのか。
今回の放送のテーマは、天才の証。 いつかかけたかったアレグリのミゼレーレ。それもタリス・スコラーズのものでなければならなかったのだが。このCDで聴くミゼレーレの、天から降り注ぐような透き通ったソプラノ(CDにはTREBLEと表記されているが)の恍惚。ヨーロッパの街の中心に聳え立つ石造りの聖堂の、高くほの暗い空間に、長く尾を引きながら消えてゆく祈りの声。 当初、そのあと、吉松隆言うところの、18,9世紀に全盛期を迎えた、西洋ヨーロッパの音楽でしかない、クラシック音楽(ちなみに、学研から1500円で出ている、吉松隆本人のイラスト満載の、図解クラシック音楽大事典、これが大変面白い!)を、まずバッハまでの楽曲をいくつか、お相手の石川嬢のためにも、時系列でかけようかと考えていたんだが、それも勉強臭くてヤダなと。 で、この曲は、9声部2重合唱、システィナ大聖堂門外不出の秘曲であったのを、初めてイタリアへ旅した14歳のモーツァルトが、聞き取って楽譜にしてしまったという、伝説の曲であるので、ならばこの際、天才モーツァルトの検証も良しかと。 2曲目、その14歳、ミラノ四重奏曲に先立つK.80、最初の弦楽四重奏曲ト長調から、第2楽章のアレグロと第3楽章のメヌエットを、イタリアクァルテットで。誰が聴いても、既に典型的なモーツァルトの音楽そのもの。 3曲目、ならばK.1は?で、パスカル・ロジェのピアノで、メヌエット、ト長調。さすがに6歳前後のものなので、稚拙と言えなくもないが、誰が6歳でこんなことが出来るというのか。 更に、今は5歳の時のものもCDになっていて、トン・コープマンのチェンバロで、アンダンテ ハ長調、アレグロ ハ長調、アレグロ ヘ長調、メヌエット ハ長調を、4曲まとめて2分半足らずだが、かける。 ところで、その3曲目のアレグロのメロディーが、最晩年の「魔笛」の、超有名な、パパゲーノのアリア「恋人か女房があればいい」に似ているから驚き。 で、クレンペラー盤のワルター・ベリーで聴く。 グールドの、最初と最後のゴールドベルクのレコードみたいなもんか? 笛という単語が出てきたので、6曲目はフルート四重奏曲から第3番の第2楽章を、クリスチャン・ラルデのフルートとヴィア・ノヴァ クァルテットのメンバーによる録音で。これはモーツァルトの書いたものではないが、元がグランパルティータの第6楽章の変奏曲そのもので、個人的に好き。 最後、モーツァルト尽くしもなんなので、最初の透き通るソプラノに戻って?、ダニエル・リカーリの「ふたりの天使」。勿論クラシックとは言い難いが、35年も前の曲ともなれば、石川嬢のように題名は知らないという人も多かろう。最近のタモリの番組の中で、ガセビアネタが沼に沈んでゆくときのBGMに使われていて、昔を知る者にとっては愕然たるものがあるんだが。 当時のフランス・バークレーレコードが消滅してしまったせいか、結構沢山あったダニエル・リカーリの録音が、未だにCDに復刻されていないことを嘆いているのは、僕だけではないと思うが。 あれこそ、僕の大嫌いな「癒し」系楽曲の元祖のひとつであることは間違いなく、今復刻されれば、それなりに売れると思うんだけどなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 22, 2005 12:12:59 AM
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