2005/06/16(木)21:43
とおき手紙
藤の季節はとうに過ぎてしまったけれど
時折、その藤の花咲く様を思い起こすことがある。
薄紫の端正な花。
その藤の花の下だけは別世界である。
あなたを花にたとえるとするならば
その薄紫の藤の花。
見ているだけで
心和らぐ。
生ける世の さびしくならば
此処に来よ
谷にたなびく藤浪の花
土屋文明「青南集」
あらたえの 藤の花房 ゆれやみて
とおき手紙を書かむとおもう
大滝和子「銀河を産んだように」