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テーマ:タイガース党(8258)
カテゴリ:阪神2008
これぞ猛虎の5番…関本満塁弾でM44
岡田阪神が投打でオレ竜を圧倒。甲子園では1976年以来32年ぶりの対中日6連勝とした。主役は関本賢太郎内野手(29)だ。初回は二死三塁で中前適時打。五回二死満塁では粘った末に川上の9球目、内寄り直球をとらえて左翼席へプロ初のグランドスラム。優勝マジックは1つ減って44や! ◇ ◇ 悩み苦しんだあの日があるから、今がある。レフトポール際に消えた打球を確認した背番号3は、一塁を回り、うつむき加減で何度もこぶしを握りしめた。 無心だった。五回二死。走者二、三塁で回った金本が歩かされ、関本勝負。初回に適時打の5番打者が「100%頭にあった」という4番の敬遠。冷静に打席へ向かった。フルカウントから2球ファウルで粘った。「四球もありかな」。頭をよぎった“つなぎ”の意識は次の瞬間、消えた。 9球目。「そろそろかなと思った」インコースを「無我夢中で」振り切った。「どうやって打ったか覚えていない。考えられない」。プロ初、「記憶では野球人生初」の満塁アーチで、日本を代表するエース・川上を打ち砕いた。 「打った瞬間はレフト線に落ちると思った。浜風に乗ってくれた」。リードを6点に広げ、試合を決めた。満塁機で7打数6安打。「たまたま」と謙遜(けんそん)しても、満塁男の称号が板につく。初回、今季6度目の5番で初打点を挙げ、五回に大仕事。八回にも追加点を呼ぶ二塁打で3安打固め打ち。9度目の猛打賞は、10度の金本につぐチーム2位の量産ヒッターだ。 1冊の本にしがみついた昨年の自分に、今年の活躍を教えてあげたい。極度の打撃不振に陥った昨季。開幕戦の第2打席で内野安打を放ってから10試合、29打席ヒットから遠ざかった。4月中旬には打率が・037まで落ち込んだ。 打てない。試合前の打撃練習で本塁打だけを狙う荒療治を施した。試合で重ねる内野ゴロの山に嫌気がさし、半ばやけ気味に「フライを打ち上げよう」とボールの下をたたいても、凡退。出口の見えないトンネル。関本は書店に足を運び、本棚を眺めた。「似合わない」と分かっていても熟読した心理学の文庫本。「投手の心理を少しでも理解できれば、楽に打席に立てるかも…」。藁(わら)にもすがる気持ちだった。 この日3安打で7月の安打数を30に乗せ、月間打率は・395に。「桧山さんの助言で、今まで通りやろうと思った」という5番の重責を見事に果たす。自身初の1試合5打点で今季竜倒11勝目。関本の猛打で早くも今季の対中日戦勝ち越しにリーチをかけた。 甲子園の対中日6連勝は、1976年以来32年ぶりだ。「ゴミは自分で持ち帰ってくださいね!」。お立ち台でもちゃめっ気たっぷり。誰にも言えない苦労を味わった分だけ、関本本人にしか分からない喜びがある。 待ってました!安藤 2年ぶり“歓投”星 逃した完封を惜しみ、許した1失点を悔やみながらもマウンドを守り抜いた。復活の証しと位置付けた、約束の勝利。関本と並んだお立ち台に、阪神・安藤の笑顔が光った。2年ぶりの完投勝利に、「エース」の看板が映えた。 「完封できれば良かったですけど、また、次のレベルを目指してやっていきたい」 無四球での白星は、自身の中日戦3連勝に。四回一死一、三塁のピンチでは、ウッズを三塁併殺打に仕留めた。唯一の失点は八回。無死二塁から、清水将に中前適時打を浴びた。「投げ急いでシュートを置きにいった感じ」。それでも、追加点を許さずにゲームセットを迎えた。 前回の中日戦では、5回2失点で勝ちながら、球数は111球に。リズム良く投げる意識に加えて「技術的なことを少し。ちょっとのことが大きかった。(フォームを)微修正ですが」と、わずかな修正が吉と出た。 昨年の右肩のリハビリ中から、1人で投げきることを目標にしていた。地道に鳴尾浜で汗を流しながら、何度も口ずさんだ歌がある。CHEMISTRYの「約束の場所」という歌だった。 夢は時間を裏切らない。時間も夢を決して裏切らない-。 「トレーナー室でよく流れててね。いい歌詞だなと思って」 苦しい時も、ムダにはならない。必ず報われる。自分に言い聞かせるようにメロディーを追った。こんな日が来ると信じて、胸に歌詞を刻んだ。 5安打114球での9勝目。「(2ケタへ)早く勝てれば。どんどんマジックを減らしていきたい」と安藤。次は完封、2ケタ勝利、そして優勝。秋に待つ約束のゴールまで、走りを止めない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 30, 2008 07:01:13 AM
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