|
テーマ:タイガース党(8258)
カテゴリ:阪神2008
今岡絶叫!天敵・三浦から逆転弾で堅首
阪神は1点差の三回、今岡誠内野手(34)が天敵の横浜・三浦からバックスクリーンへ逆転2ランを放った。「応援してくれるみなさんのおかげで打てました」。お立ち台でヒーローの声が弾む。巨人も負けないが、がっちりと同率首位を死守。最後にVゴールのテープを切るのは阪神だ。 ◇ ◇ 夢を、希望を乗せた白球が、バックスクスクリーンで高く弾んだ。宿敵三浦から放った起死回生の逆転2ラン。ヒーローは悠然とダイヤモンドを一周した。巨人が勝つなら虎は負けない。今岡がファンの、ナインの気持ちをバットで代弁した。 「結果は後から付いてくるもの。思いっ切りバットを振ることだけ考えて、打席に立ちました」 1点ビハインドで迎えた三回だった。一回、二回と得点圏に走者を進めながら、猛虎打線はこの日もあと1本が出なかった。先発三浦には、この試合の前まで今季4戦4敗。対戦打率・168と完全に封じられていた。また虎キラーの前にひれ伏すのか…。聖地に漂い始めた重い空気を、今岡が払しょくした。 一死一塁で打席に立つと、1ボールからの2球目。直球を強振した打球はレフトポールのわずかに左をかすめる大飛球となった。天才打者と呼ばれた男が微妙なズレを修正し、ボールを挟んで迎えた4球目。真ん中低めの直球を逆らわずにセンターへ。打球は聖地の浜風にも押され、バックスクリーンへと着弾した。 5月24日。ソフトバンク戦を終えた今岡は、2軍行きを通告された。「『今岡誠』という人間を応援してくれる人がいる限り、頑張るのが僕の使命だから」と話して臨んだ鳴尾浜での再調整は、自分自身を取り戻すための戦いでもあった。 「ホームランにこだわるのか、(打点王に輝いた)05年のような打撃を再び目指すのか」-。立石2軍総合兼打撃コーチにそう問われた今岡は、迷わず後者を選択した。今季は本塁打量産を目標に掲げ、ウエートトレで筋力アップを図って臨んだが、すべてをリセットしての復活を決意した。 全盛期の打撃を取り戻すため、フォームの改造にも着手。タイミングの取り方の修正や、ダウンスイングにも挑戦した。試行錯誤を繰り返し、自らの手で復活への道をこじ開けた。鳴尾浜で泥まみれになった日々も、キャンプでウエートに励んだ日々も、決して無駄ではなかったことを1本のアーチで証明した。「もう忘れました」-。109日にも及んだ苦しい2軍生活にこの日、今岡流の表現で別れを告げた。 復帰後は13試合の出場で49打数10安打。打率は・204と決して高くはない。だが10打点という数字が示す通り『ここぞ』の場面での活躍が光る。「どうなるか分からないけど、終わったときに一番上にいることができれば、それでいい」。残り11試合。チームの悲願を達成するため、空白の時間を取り戻すために、今岡の戦いは続いていく。 満身創痍の赤星 ここぞの3安打2打点 いい笑顔です。緊迫の優勝争いの中、阪神・赤星もなかなかお見せできなかった笑顔ですが。最近、ハラハラ続きの虎ファンの皆様にも、きょうぐらいは、ちょっと安心して、思う存分、盛り上がってもらいましょう!! もう1点。聖地がホッとするためにあと1点が欲しい場面で、心地いい快音が聖地に響いた。 三回に今岡の2ランで2-1と逆転した後、四回も連続四球で調子が乱れる三浦に対し、野選で1点を奪い、なおも一死一、三塁の場面。ここで打席に赤星が入った。 相手はバリバリの虎キラー。立ち直る前に、一押し必要だった。 「後で後悔しないような打撃をしようと思ってました」 3球目、真ん中にきたカットボールを流した一打が、ライナーで遊撃頭上を超え、左中間で跳ね、4点目を叩き出した。重たい空気に包まれっぱなしだった甲子園も、久々に気分爽快の祭りモードとなった。 そして4-2で迎えた八回一死満塁で、もう一丁!前進守備の相手は、内野が三遊間を詰め、左翼手も前よりに構え、ヒットコースを封じてきた。ならば、どうだ!高宮の低め140キロを引っ張り、右前に落とす適時打。実は、8月31日以来、今月初の右前への安打。打とうと思えば、どこにでも打てる。赤星が、一塁で手を叩いてはしゃげば、勝利を確信した聖地も、九回の勝利の瞬間に備え、ジェット風船を思う存分膨らませた。 引き分けに終わった前夜は、試合中からスタンドからのヤジに悩まされ、試合後にはベンチ前でファンと言い争うシーンもあったが、複雑な感情はバットに込めて解消した。首痛に苦しみ、この日は試合前練習に姿をみせなかったが、一回の左前打と合わせ、今季12度目の猛打賞も決めた。 優勝を争う巨人も勝利したが、赤星は言った。「巨人は(27日に)甲子園でやるまでは負けないと思う。直接やるまで、僕らも負けられない」。表情を引き締め、また戦おう。 球児 ここぞの3連投で100セーブに王手 4人の手で回されてきた勝利のバトンを、しっかりと握りしめ、危なげなくゴールテープを切った。付け入るスキを与えない。反撃の糸口すらつかませない。簡単に見せてしまうほど、淡々とやり遂げた3人斬り。通算99セーブ目となる今季35セーブ目に、阪神・藤川の凄みがつまっていた。 「(セーブ数は)どうでもいいことです」 区切りの100セーブに王手をかけたことを問われても、表情は崩さなかった。今、自分がこだわる数字は、そこではない。一つ一つの白星を重ねていく中で、与えられた場所でいかに貢献できるのか。3連投となったこの日の出番は、3点リードの九回だった。 先頭の6番・金城を2球で遊ゴロに打ち取ると、続く下園には、粘られながらも7球目の外角直球で空振り三振を奪った。簡単に二死を奪って、最後は相川を2球で投ゴロに打ち取って、ゲームセットだ。打者3人を相手に投じた11球は、ファンの期待を裏切らなかった。目の前の1勝に燃える闘志。今はそこしか見えていない。 失意の北京五輪から帰国して、1カ月になる。気持ちは、チームの優勝へと切り替わっている。試合の序盤、ブルペンに向かう前に、ベンチから戦況を見守り、声を出すことが増えた。矢野は「球児がやっていることは、チームにとって大きい」と話す。守護神が示す行動の意味。チーム一丸の文字が、そこに重なってくる。 「良かったですよ。あと11試合、がんばっていきたいです」と藤川。どっしりと構える存在感が、チームに勇気をもたらす。まだまだ続く巨人とのマッチレース。球児がいれば怖くない。 岡田監督 執念さい配&関本 気迫の好走塁 阪神・岡田監督の“必死のパッチさい配”でゲームの主導権を握った。1点リードの四回だった。関本、葛城に連続四球に暴投と珍しく制球を乱した相手エースの一瞬のスキを逃さなかった。 矢野が三振に倒れるとすかさず先発リーソップに代打・林を送った。この時点で1点リード。勝利投手の権利目前の助っ人への代打。非情にも見えるが、何せ相手は今季もここまで0勝4敗と完ぺきに抑えられている天敵。なりふり構っていられなかった。 「今年は三浦を右も左も打ってなかったから。(打率)・160くらいかな。チャンスがあったらどんどん(代打を)いかそう思ってた」 指揮官の勝利にかける執念に選手が応える。林の二ゴロで三走・関本が果敢にスタート。相川のブロックをかいくぐる絶妙のスライディングで野選を誘い、追加点をもぎ取った。 関本は「足で貢献したね」と笑顔で振り返る。お世辞にも俊足とはいえない。しかも22日の守備で走者と激突、足は万全ではない。それでも「試合中は忘れてやってます」と気丈に話す。満身創痍(そうい)の体を奮い立たせてまさに必死のパッチで勝利へ向かっているのだ。 岡田監督は会見の締めで「今日なんかものすごい点入った気分よ。すごいことよ」と笑顔を見せた。 並走する巨人に落ちる気配がないなら死にものぐるいで走り続けるだけ。指揮官も選手も気持ちは一つだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 25, 2008 12:07:16 PM
コメント(0) | コメントを書く
[阪神2008] カテゴリの最新記事
|