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2010/05/10(月)07:04

阪神、5年目の鶴が力投「勝つことだけ考えた」

阪神2010(268)

阪神、5年目の鶴が力投「勝つことだけ考えた」 阪神の5年目右腕、鶴がプロ2度目の先発で力投した。中学時代に同じチームの後輩だった前田健との投げ合いに「試合に勝つことだけ考えた。特に意識はしなかった」。五回に失策が絡んで2点を失ったが、6回2失点でチームの勝利を呼び込んだ。  一昨年のプロ初先発では1死も取れずに降板する屈辱を味わった。「1死取れたことが進歩。そこからのスタートだったんで」としみじみと話した。 阪神・鶴、ローテ獲った!6回自責「0」 悔いは残さない。1-0の四回。安打と2つの四球で二死満塁のピンチ。8番・石原にカウント1-3となったところで、阪神・鶴が城島のサインに首を振った。魂のシュートで遊ゴロに抑えると、背番号「46」は悠然とベンチに向かった。 「(サインに首を)一回振っちゃいました。1イニング、1イニング区切って、長いイニングを考えず投げた結果だと思います」  5年目の右腕が、今季初先発で6回4安打2失点(自責0)の好投。五回に2失策が絡んで同点とされ、初勝利はならなかったが、満足感があふれていた。試合前日、中学時代に所属した「忠岡ボーイズ」の1学年後輩でこの日投げ合った広島・前田健から「あした投げるんですよね」と探りのメールがきたが「企業秘密」とピシャリ。マウンドでも先輩の意地を見せつけた。  2006年に高校生ドラフト1巡目で入団。3年目の08年6月15日のロッテ戦(千葉)でプロ初登板初先発したが、一死も取れず、6失点で降板。それ以降、先発のチャンスはなかった。アウトが1つも取れなかったため、1年目の防御率は無限大を示す「-」。  それから2年。不調の安藤に代わって、4月27日に1軍登録されると、2度の中継ぎ登板で好投。5日の試合後、この日の先発を言い渡された。真弓監督は「見事なピッチングをしてくれた。これからも先発の中に入ってくると思う」と合格点を与えた。  「1アウト取れたことが進歩。そこからのスタートです」。無限大からスタートした通算防御率は6・00になった。大きな自信を得た23歳。若き躍動を何度でも虎ファンに見せつける。 阪神・西村が奮投!中継ぎで勝ち頭4勝目 揺れ動くゲームの流れ…。グッと引き寄せたのは阪神・西村だ。鯉打線に真っ向勝負を挑んで、1回を3人斬り。その裏の勝ち越しを呼び込み、チームトップの4勝目が転がり込んだ。  「鶴もよく頑張ってくれたし、球児さんも抑えてくれた。打線が点をとってくれたんで、みなさんのおかげです」  今季初の3連投は同点で迎えた七回だ。先頭の東出はカウント0-3としながら「切り替えて、攻めていこう」と動じず、オール直球で左飛。その後は最速147キロの真っすぐを軸に上位打線を計13球でねじ伏せた。真弓監督も「リズムが出ると、攻撃にいい影響が出る」とベタ褒めした。  あの日、噛みしめた喜びが右腕を支える-。いままでのウイニングボールは実家に送るなどして残っていない中、唯一、手元に大事に置く白球がある。ルーキーイヤーの昨季8月23日。8-2と大勝した広島戦(京セラD)。自身初めて、勝ち試合でリリーフしたときの勝利球だ。  「本当は(昨季退団した)アッチソンが勝ち投手だったんですけど、『もっていけよ』といってくれて…。勝っている展開はファンのボルテージも違う。やっぱり、1勝のうれしさ、貢献できたという思いがあとを引きました」  記念球はいまだ、整理整頓された寮の自室の机の上。「飾ってないです。いつでも触れるようにと思って」。今シーズン、すでに18試合目の登板。誰もが認める“七回の座”を担う。そんな男の仲間と勝利をつむぐ、難しさ、楽しさを覚えた原点。プロとしての『西村』の礎がその1球に詰まっている。  「直球はキレはまだまだです。磨いていきたい」  この謙虚な姿勢が頼もしい。23歳の若武者が終盤の猛虎を鉄壁にする。 虎・球児9S!今季3度目イニングまたぎ 1点を守る九回二死二塁。藤川はフィオを最速154キロの“火の玉”で空振り三振に仕留め、粘る鯉打線を食い止めた。交流戦前、最後のゲームで9セーブ目。今季3度目のイニングまたぎを自虐的に笑い飛ばした。  「交流戦で一回逃げるわ。セ・リーグには売り切れかな」  ユーモアたっぶりな発言も接戦を制したからいえる。2点リードの八回二死一、三塁。久保田が背負ったピンチで“助太刀”だ。先頭の代打・前田の右前適時打で今シーズン初タイムリーを許したが、後続を打ち取り、逃げ切った。  この日は今年、初先発の鶴が好投。「(鶴は)負ける気はしなかったけど、追いつかれる気はしたかな。そんなことないか」。若虎が白星をつかんでいれば、高卒投手では2002年の藤川以来、8年ぶりだった。同じ境遇の右腕を気に掛けるからこそ、冗談交じりにコメントした。  「(チーム状態は)前半戦はまあね。いいんじゃないかと思います」  防御率は16試合目にして0・00を継続中。守護神の勢いは止まらない。

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