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2010/08/29(日)18:53

阪神・金本が点火!球団新22点で再奪首

阪神2010(268)

阪神・金本が点火!球団新22点で再奪首 ダイナマイト打線で記録的再奪首や!! 阪神・金本知憲外野手(42)が七回に逆転のグランドスラムを放ち、最大5点差をひっくり返した。球団新記録の22得点で、連敗を4でストップ。巨人が敗れ、一夜で力強く再び首位に返り咲き。この勢いで打って、打ちまくるで!! 何度も、何度も握った両拳に、猛虎の魂が込められた。まさに、起死回生の一撃。自身初の逆転満塁弾を放った金本が、弾ける笑顔でホームに還った。あまりの出来事に鳴りやまないドームのどよめき。驚愕の一発が、ダイナマイト打線を完全に目覚めさせた。  「当たりはよかったけど、やっぱり逆転満塁本塁打っていうのが。特に連敗中だったので。あまりガッツポーズするのは好きじゃないんだけど、自然に出ちゃいました」  七回、6-8と2点差にした直後だ。一死満塁。ドラマはこれ以上ない場面だった。4番手・大島から右翼へ伸びる弾丸ライナー。今季12号にファンもベンチも総立ちだ。絶叫に迎えられてホームを踏むと、新井に、ブラゼルに、思いきり抱きしめられた。  「いい場面で打てないことが続いたので。今日みたいな場面で打てて、本当にうれしかった」  お立ち台の第一声は正直な声だった。右肩痛と闘いながらの今季。思うようにバットが振れない。打順は6番も、連敗になれば責任感にさいなまれる。そして、消えそうになる主砲の自信。“不動の4番”が再び輝きを示した。その一振りを、「うれしい」と素直に表現した。  「興奮しました、久々に」。偉大な男のひと言だからこそ、劇的勝利の味が出る。42歳4カ月でのグランドスラムは、リーグ最年長記録を更新。通算1452打点は、前日に並んだ衣笠祥雄氏を抜いて歴代単独10位。その背中を追うように、広陵高の後輩・上本が八回にプロ初安打を放った。  オフには同じ広島のジムで自主トレ。門を叩いた若虎も「何を学ぶよりも、あの雰囲気が自分のためになる」。2度の手術を受けながら、40歳を超えてなお限界に立ち向かう。気迫と生き様を背中で示してきた。8月はじめの遠征中には、1軍初昇格したばかりの上本と、藤川俊を引き連れて“広陵会”を催す一幕も。戦いの場を一歩出れば、優しい兄貴分。記念の初安打のボールは、自ら手渡した。  「隠してやろうかと思ったけど、探すのもかわいそうだから」  お立ち台で、アニキ節も全開。「新井はどうでもいいけど」と、お決まりの前置きも忘れずに。ヒートアップする虎党の心を、さらにホットにした。今季最多の20安打で、22得点は球団新記録だ。猛打爆発で4連敗でストップし、再び首位。真弓監督も「きょうのゲームを救ってくれた」と讃辞を送った。  虎を2度のVに導いた主砲は、戦いの“最大の心得”を言い切った。  「『優勝するんだ』っていう強い気持ちだと思います」  余計な言葉はいらない、チーム一丸突き進むだけ。頼れる主砲が中心にいれば、猛虎が止まることはない。 神様のおかわり!阪神・桧山が超トドメ弾 瀕死のコイをさらにサンドバッグ状態にした。11点リードの八回二死一、二塁。1イニング2度目の打席に入った阪神・桧山が久々の放物線を描いた。右翼席に飛び込む、ダメ押しもダメ押しの3ラン。球団史上初となる22得点を締めた。 「2打席まわってきたんで、気持ちの中で余裕もありました。前のときに投手を見られていたんでね。(2打席目は)まわってくるんかなぁ、と思ってました。初の22得点? 終わってから初めて、知りましたヨ」  八回一死二塁で代打で登場した。梅津の初球、シュートを中前へ。今季12個目の「H」ランプを灯すと、打者一巡でまわってきた好機で、再びシュートを今季1号。昨年4月23日の中日戦(ナゴヤD)以来となる一発が炸裂した。残念ながら球団新記録となる代打通算14号とはならないが、ベンチ前での祝福の嵐に、神様の笑顔が弾けた。  苦しんでいた。6月末から、およそ1カ月半、ヒットが出なかった。サンケイスポーツの独占コラム『桧山の一人語り』では「何でやろ、という気持ちがありました。でも、しゃあないと。それが代打」-。そんなときでも、練習中、日課としていたことがあった。打撃投手から繰り出される球種の指定だった。  「ミックス? いつものことやで」。初めは真っすぐ。そして、慣れてくると、変化球を要求する。山崎打撃投手は「最近はフォークが多い。抑え投手が投げることの多い球なんで、照準を合わせているんじゃないですか」と推測する。直球をはじき返すときでもケージ内で1歩分ほど立つ位置を前にし、白球をより速く感じさせる。  前日24日の試合に、オフになるとグアムでともに汗を流すプロボクシングのWBA世界Sフライ級元王者、名城信男(28)ら一行が応援に駆けつけていた。7カ月前に流した汗が、猛暑が残る季節に生きた。  「きょう(のヒーロー)はカネモっちゃんでしょ~」  金本がスタメン出場する今、神様のバットの比重は増すばかり。首位固めへ、背番号24は大歓声を裏切らない。 阪神・ブラ3安打&天井直撃!?特大犠飛 黒い戦闘服を身にまとった阪神・ブラゼルが、顔を真っ赤にさせた。“天井弾”がビデオ判定の結果、右犠飛に…。幻の38号にヘルメットを叩きつけ、怒りは沸点に達した。 「自分では当たったと思ったんだよ。でも、審判が言ったんでしょうがない」  3点を追う一回。1点を返しなお一死一、三塁。ブラゼルが放った大飛球を、右翼・広瀬は一度前に出てから、慌てて後ろに戻り、最後はフェンスにぶつかりながら捕球。審判に「天井に当たった」とジャスチャーで抗議すると、真弓監督も「当たっているかもしれないから見て下さい」と審判団に要求した。  京セラドームのローカルルールで天井(スーパーリング)は3層になっており、一番外側に当たると本塁打とされる。ビデオ判定に持ち込まれたが、判定は変わらずアウト。友寄責任審判員は「(ビデオに)撮れていませんでした。(審判)全員が『当たったように見えない』と一致しました」と説明した。  怒りは収まらない。八回、梅津の投じたボールが新井の頭付近を通過。ネクストバッターズサークルから、先陣を切って飛び出し、両軍が入り乱れて一触即発の状態となった。4連敗中は18打数2安打。打率・111と大ブレーキ。普段は陽気な助っ人にも、イライラは溜まっていたはずだ。  六回に右前打。八回には、1イニング2本の長短打で10点猛爆に貢献して、すっきりと猛打賞も決めた。「打線が目が覚めて打ち出したね」と、試合後は上機嫌に。頼もしいB砲が戻ってきた。 阪神・城島が追撃ダ~ン!打線に火つけた 目の覚めるような一撃で試合の流れをかえた。失意の海に沈む“後輩”の前で、阪神・城島の放った追撃のアーチが、ダイナマイト打線に火を付けた。 「何点入ろうと、打席では一緒、同じ気持ちです」  四回までに8点を奪われても、あきらめなかった。5点を追う六回一死一塁。2番手・青木高の直球を振り切った。打球は左翼スタンドに一直線。11打席ぶりに響かせた快音は、8月12日の広島戦(マツダ)以来となる11試合ぶりの1発。反撃のノロシを挙げる22号2ランで、“先輩”の力強さを見せつけた。  広島の先発・ドラフト1位右腕の今村(清峰高)は、同じ長崎出身。右腕が中学2年のときには、ジョーが先生役を務めた野球教室に参加した。前日24日の試合前にあいさつを受けた。  「中学のときより、高校のときの印象が強いかな。佐世保からそう何人もプロが出ているわけじゃないし、そんな中でも1年目からこうやって投げている。そのことがすごいよね」  縁ある球児の活躍は、動画サイトなどで注目していた。そして、ついに訪れたプロでの再会。初対戦では三ゴロに倒れたが、2回3失点で降板した右腕の目の前で、メジャーリーグも経験したプロ16年目の男が、一撃で打線に火をつけた。  八回の打線爆発では、一死一、三塁から右前へ適時打。3打点目を挙げると、打者1巡して回ってきた二死からは左前へ。今季9度目の3安打猛打賞で、大勝を彩った。  「勝てば何でもいいですよ。これで1勝1敗なので、あした(26日)が大事ですね」  大勝にも浮かれない。口元を引き締めて次戦を見据えた。目指す優勝へ。この1勝から再び歩き出す。 阪神、打線爆発22点で大勝!1日で首位奪還 阪神は先発の安藤が三回途中、7失点で降板。しかし、金本の逆転満塁本塁打を皮切りに打線が爆発。七回、八回の2イニングで17点を奪い、1日で再び首位に返り咲いた。 4連敗で迎えた一戦。長年、虎投を引っ張ってきた安藤がゆっくりとマウンドに向かった。  「ドームの方が投げやすい。(京セラドームも)イメージは悪くないよ」。球団史上初の3年連続開幕白星の偉業を成し遂げた場所で懸命に右腕をしならせた。  しかし…。まさかの三回途中8安打7失点(自責5)KO。「言い訳はできないが、立ち上がりにことごとく打ち取った打球が安打になった」。ツキに見放され、リズムを崩した。  同点に追いついてもらった三回には嶋と岩本に2ランを被弾。腰に手を当て、天を仰ぐしかなかった。直後に久保投手コーチが2度目のマウンドに向かう。交代を告げられ、力なくベンチへ戻った。またしても首脳陣の期待に応えられなかった。  しかし、阪神は3-8と5点ビハインドで迎えた六回裏、この回先頭のブラゼルが安打で出塁し、一死から城島が22号2ラン、さらに3点差で迎えた七回裏には1点を返した後に一死満塁から金本が逆転のグランドスラム。この逆転弾が口火となり、この回は一挙7点の猛攻。さらに八回裏には鳥谷、桧山が本塁打を放つなど9安打で10点を奪った。  結局、19安打22得点で大勝。巨人が中日に敗れたため、阪神は1日でゲーム差なしの首位に返り咲いた。

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