|
カテゴリ:野球
史上初!イチロー、10年連続200安打
ついに偉業達成!! 米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手(36)が、ブルージェイズ戦で10年連続200安打を達成した。三回の第2打席で今季199安打目となる左翼線二塁打を放ち、続く五回の第3打席で、あっさりと大記録を成し遂げた。メジャー1年目の2001年から安打を積み重ね、前人未到の大台にたどり着いた。 敵地ロジャーズ・センターに詰めかけたファンが総立ちになった。味方ナインもベンチ前に総出で拍手を送る。イチローはヘルメットを掲げて一礼。大歓声に応えた。 歴史的な一日を迎えたトロントの空は、見事なまでの秋晴れ。ブルージェイズの本拠地、ドーム球場のロジャーズ・センターは開閉式の屋根を開けて、偉大なる記録の挑戦者、イチローを迎えた。 そして、五回だ。一死一塁で迎えた第3打席。ブ軍の先発右腕、ショーン・ヒル投手(29)が投じた初球、88マイル(約142キロ)の内角直球を見事にセンター返し。打球は中前に抜け、前人未到の大記録が達成された。 この試合はナイター明けのデーゲーム。前日1安打を放ち、「あと2」としていたイチローはいつものデーゲームと同様、右翼でストレッチを行ったあと、キャッチボール。外での打撃練習は行わなかった。 そして一回の先頭で迎えた第1打席は、フルカウントから空振り三振。ヒルが投じた6球目、90マイル(約145キロ)の内角直球にバットは空を切った。 しかし、三回の第2打席、二死無走者の場面で、カウント1-1からの3球目、89マイル(約143キロ)の手元で動く外角寄りの直球を鮮やかに流し打った。鋭い打球は左翼線で弾ける二塁打。10年連続200安打に王手をかけ、続く第3打席で、あっさりとクリアしてみせた。 10月22日に37歳になる。今季は200安打までの残り試合と安打数が同じになる「1試合1本ペース」になったのが、05年に次ぐ遅さの9月1日(日本時間2日)だった。年齢的な衰えを指摘する声に、独特の言い回しで反論してきた。 「46歳じゃないですからね、ぼく。何か急に年齢のことを言われはじめて、それに驚きますね」 マ軍との契約は2012年までだが、もちろん、その先はある。希代の天才打者は“イチロー伝説”を歴史のページに刻み続ける。 【イチロートーク】周りを変化させられた イチローはクラブハウス内で、いつもの試合後と同じように自分のロッカーの前で取材に応じた。淡々とここまでの歩みを振り返った。(共同) -記録達成。 「チームメートがみんな祝福してくれて、あっ、喜んでいいんだなと思った。2年前のこと(一部地元メディアの批判的な報道)がトラウマ(心的外傷)になってるから。ちょっとほっとした」 -達成感はあるか。 「あるある。ただ、表現しづらいというだけ」 -今季は目標ではないと言ってきた。 「2年前は目標にすることすら否定されて、今度は目標としていないのになんか変な感じですよね」 -200安打10度でローズに並んだ。 「ぜひ超えてあげたいですね」 -200安打への思いは変わらないか。 「簡単じゃないことは僕が一番知っている。それなりの思いがある」 -10年の重みは。 「1年目のスプリングトレーニングで『彼からヒットを打てると思いますか』という質問が飛んできた。いまはヒットが出ないと『何で出ないのか』という質問に変わった。そういう状況をつくれたのはすごく良かった。周りを変化させられたことに対してはちょっとした気持ちよさがある」 -投手有利と言われる今季も記録を伸ばした。 「僕の中にオプション(選択肢)があるのは武器になる。対応の引き出しが幅を生む。それがないと新しいものが現れたら対応は難しい」 -ここまでの道のりの苦しさについて。 「すごく苦しい。純粋にプレーだけさせてもらったらそんなにしんどくない。楽ではないけどね」 ローズ超え誓うイチロー「超えてあげたい」 ブルージェイズ-マリナーズ(23日・トロント)その瞬間はあっさり訪れた。五回1死一塁で迎えた3打席目、イチローは初球の真っすぐをはじき返す。センターへの鋭い打球。一回に空振り三振に倒れた後、2打席目の左翼線二塁打で王手をかけ、間髪置かずに決めた。重圧を一切感じさせない打撃に10年間の歩みが垣間見えた。 メジャー1年目のオープン戦。当時ロッキーズの主力左腕ハンプトンと対戦し、ある日本人記者から「彼からヒットが打てると思いますか」との質問が飛んだ。イチローは「あの質問は一生忘れない」と笑みを浮かべて振り返る。あれから10年。現役では誰よりも多くの安打を重ね、不振そのものが珍しいと思われている。 「最初は侮辱から始まった。それが何でヒットが打てないんですか、という質問に変わった。(自分の)野球に対する思いとかは変わっていないけど、周りを変化させられたことに対して、ちょっとした気持ちよさはある」。工夫、継続、野球への熱い思い。さまざまなものが織りなすプライドがうかがえた。 マリナーズ入団のころ、メジャーリーグはパワー全盛。それが守備、投手力の時代に移りつつある。そんな野球界の大きな流れにかかわらず、5年連続大リーグ最多安打を射程圏に入れている。 200安打に「(達成感は)あるある。ただ、表現しづらいというだけ。簡単じゃないことは僕が一番知っている」。10度目はローズと並ぶ史上最多。イチローは「ぜひ超えてあげたいと思います」と自信たっぷりに言った。 イチローの快挙、日本人にも「刺激と誇り」 マリナーズのイチロー外野手(36)が、今年も米大リーグの歴史に名前を刻んだ。カナダのトロントで行われたブルージェイズ戦で自身の持つ大リーグ記録を更新する10年連続200安打を達成するとともに、回数でも最多に並んだ。2004年にメジャー新記録の262安打を放った日本人野手の先駆者は、屋根が開かれた開閉式ドームに差し込む光の中、誇らしげに大歓声に応えた。 三回に左翼線へ二塁打し、大記録へあと「1」として迎えた五回1死一塁での第3打席だった。初球の速球を振り抜くと、鋭い打球は中前へ。イチロー選手は走るスピードをやや緩めながら一塁に達した。球場の電光掲示板が快挙を示し、観衆が立ち上がって拍手すると、静かに右手でヘルメットを取って掲げ、多くの日本人ファンが陣取った一塁側、左翼方向へ軽く頭を下げた。 東京から来た会社員、西山裕大さん(31)は妻の千津子さん(31)との新婚旅行中に「世界のICHIRO」のボードを掲げて観戦し「記録に立ち会えるとは思わなかった。来年は子どもと一緒に立ち会いたい」と感無量の様子だった。トロント在住の内科医、館野透さん(36)は、妻の妙さん(34)と生まれたばかりの長女の葉奈ちゃんと観戦。夫婦で博士研究員として腫瘍、ホルモンの研究をしているそうで「海外で挑戦する日本人として刺激になるし、誇りに思う」と話した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 24, 2010 08:02:31 PM
コメント(0) | コメントを書く
[野球] カテゴリの最新記事
|