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2011/03/21(月)22:03

虎・金本、守った!投げた!開幕問題なし

阪神2011(140)

虎・金本、守った!投げた!開幕問題なし  (オープン戦、日本ハム2-2阪神=九回規定により引き分け、20日、札幌ドーム)「6番 左翼 金本」の場内アナウンスに、札幌ドームがどよめいた。右肩痛を抱える阪神・金本が、開幕スタメンへの最終ミッションをクリア。ベンチから動きを見つめた真弓監督から、一発で合格通知が届いた。  「(開幕スタメンで)いけるんじゃないかな」 昨年10月6日の横浜戦(横浜)以来、165日ぶりの実戦守備。試合前には今季初のシートノックを終えて出場したが、ブランクは感じさせなかった。  三回二死三塁で、稲葉の放った左翼線への大飛球に背走し、左手をいっぱいまで伸ばして捕球。3度の守備機会を無難にこなし、ベンチ前で迎えたナインにハイタッチで応えた。  一回二死には糸井の左翼線二塁打で、中継の鳥谷までの約30メートルの送球。続く中田の左前打にチャージしてステップを踏んだが、本塁に送球せずに二塁に返した。その判断に山脇守備走塁コーチは「あれは投げてもセーフ。微妙なタイミングのやつは、できるだけ焦ってステップしないようにいっているしな」とうなずいた。  キャンプ後の全体練習では、誰よりも長い時間グラウンドに立った。主力組がフリー打撃を終えて引きあげる中、グラブを持って外野に向かうのが日課。ノックや打球捕で精力的に白球を追い、実戦勘を取り戻してきた。打っても四回に2番手・ウルフから中前打を放ち、打撃の状態も右肩上がり。21日はDHで出場予定だ。  山脇コーチは「あとは打球への慣れとか、緊張とか。ベテランでもそれはあるやろからな」と新たな課題を与えたが、20年目の開幕に向けて視界良好だ。 直訴9回!虎・城島、完全無欠の女房役や 完全女房や!! 左ひざ手術から復活を目指す阪神・城島健司捕手(34)が日本ハム戦(札幌D)で今年初のフルイニング出場。ヒットは出なかったが守備では“ビックリプレー”も披露した。開幕スタメンへ、ジョー、ジョーの仕上がりだ!! 同点の最終回、正捕手は当然のようにホームに座っていた。軽快なステップに細かな指示。北の大地で開幕目前、城島がフルイニングを“完走”した。  「小林宏が投げるって聞いたからもう一回いこうかと。何よりも、接戦だったから。ゲーム勘が一番大事、そういうのができたのが大きかった」  当初は七回までの予定だった。だが、八回に登板した新戦力との初合体を志願。2三振を奪って3人で終えると、そのまま九回も一死二塁のピンチを藤川と切り抜けた。  「この展開で小林宏や球児を受けていれば大丈夫です」  試合は東日本大震災の慈善試合。プレーボール前には犠牲者への黙とうが行われた。それでもいざ試合になれば本番さながらの1点を争う緊迫した展開。配球や守備陣への的確な指示。最も大切な試合勘を体に染みこませたのが何よりの収穫だった。  最大の見せ場は七回二死からの“ビックリプレー”だ。日本ハム・陽岱鋼(よう・だいかん)の二塁内野安打で、体勢を崩した平野の一塁送球が大きく本塁方向にそれた。カバーに入った城島が、すかさず切り返して一塁へ転送。ベースを回りかけた陽は帰塁できずアウト!!  「あれは昨日の(札幌へ移動の)飛行機の中で考えたんです。2時間もあったから、『なにか新しいことがないか』とね。いいプレーでした」  平野がわざと悪送球をしたわけではない。真顔で冗談を言ってのける“ジョーらしさ”も健在だ。これだけではない。四回は無死一、二塁から鶴岡の捕手前へのバントをすぐさま三塁へ送球して併殺を奪った。「(バント処理は)当たり前です」。プレーヤーとしてごく自然の感想。左ひざを手術した気配すらなかった。  16日に初めて実戦マスクを披露。当初、首脳陣はさらに数日前に出場させる考えもあったが、トレーナーと相談して遅らせた。震災の影響で開幕日が遅れても、方針は変わらなかった。万全を整えてきた復活プランの中で、きっちりとジョーは結果を出した。  「(開幕は)問題ないでしょ、あのトリックプレーができれば大丈夫」  打撃は4タコだったが、“ビックリプレー”を引き合いに出して開幕への手応えを口にした背番号「2」。正真正銘の完全復活。現時点では3月29日の中日戦(京セラD)が開幕試合。いぜんとして議論が繰り返されているが、いつXデーを迎えようが、虎の土台は強固だ。 虎トリプルK0封!「延長なし」に隙なし 延長戦なしの終盤戦にもはや隙はない。チャリティーマッチでトリプルKが盤石の3回無失点リレー。正妻との初バッテリーが実現した阪神・小林宏が充実の表情で振り返った。  「全然違和感なかったですよ。(話し合うのは)これからですね」 当初、城島は七回までマスクを被る予定だったが、ご指名を受けての“合体”だ。七回を無失点で切り抜けた久保田の後を受けて同点の八回からマウンドへ。赤いミット目がけて切れ味抜群のボールを投げ込んだ。  一死からは主力の糸井、中田を得意の縦の変化で連続空振り三振に仕留めてみせた。バトンを受けた藤川も走者を得点圏に走者を置いたものの、ホームは許さない。スコアボードの九回に「0」を刻み、ドローに持ち込んだ。  今シーズンは東日本大震災の影響で節電が求められ、イニング数は『9回打ち切り』という野球を“変える”究極のルールに変更された。真弓監督も「延長がないなら、戦い方を考えていかないと。変えていかないといけないところは出てくる」と新たな戦術スタイルの構築を説いた。  昨シーズンは六回までリードしていた試合は65試合で58勝(6敗1分)。勝率・906をマークしていた。トリプルKの結成でさらにリリーフ陣が強固になれば…。今宵のような“負けない戦い方”ができる猛虎は強い。コバヒロは「(延長戦がないが)任されたところでやるだけ。八回を任されるのであれば、八回をしっかり抑えたい」と責務を全うする意気込みを口にした。  この日、試合前には募金活動が行われ、全選手喪章をつけての一戦だった。普段との心情の違いを問われた球児は「そうだね…」と感慨深げ。しかし、続けざまに「投げているときは自分のプレーをしっかりすることを意識しました」と野球人としての決意を語った。  延長戦がなくなり、虎に“追い風”が吹いても選手のやるべきことは変わらない。新勝利の方程式が万全なことが何よりだ。 阪神・久保田、絶好調や!4戦連続無失点 阪神の必勝リレーの先陣を切ったのは、久保田だ。七回から2番手で登板。二死から陽に痛烈な二遊間への打球を許したが、平野と城島の“コンビプレー”で仕留めた。4度目の実戦登板でいぜんとして失点を許していない。城島との今季初バッテリーを「違和感なくできました」と振り返った鉄腕に心配は無用だ。

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