阪神、打線爆発で首位ヤクルトに大勝!
(セ・リーグ、阪神9-3ヤクルト、20回戦、阪神11勝9敗、4日、京セラドーム)阪神は、同点で迎えた四回、ブラゼルがソロ本塁打を放つと1死満塁から平野の適時打と大和の犠飛で3点を勝ち越した。続く五回には一死満塁から藤井彰が適時打を放つと、代打・俊介の適時打でさらに3点を追加した。六回にも1点を追加して、首位ヤクルトに大勝した。
ファイティングポーズをとり続けている安打製造器の一打から、逆襲が始まった。クライマックスシリーズ進出へ、もうひとつの負けも許されない状況で、首位・ヤクルトを相手に、マートンが逆襲の口火を切った。
1点を先制された直後の二回、一死から先発・石川の変化球をとらえ、左前へ運んだ。連続試合安打を「23」に伸ばし、1983年にバースが残した助っ人最長記録の「25」に迫るヒットに、ナインが続いた。
一死一、二塁から、5試合ぶりにスタメンに復帰した藤井彰が気を吐いた。「秋山に楽な形でまわしたかったので、いいところに転がってくれて、同点にできてよかった」。右前へ同点タイムリーだ。
さらに右翼・バレンティンが“お手玉”する間に、一走が三塁へ。ミスにつけ込み、併殺崩れの間に1点を加え、試合をひっくり返した。
「いい形でシーズンを終えられるようにやっていく。野球は何が起こるかわからない。巨人との直接対決も3つ残っている。最後に3位で終われるように、あきらめずに自分たちはやる。簡単じゃないけど、できると思っているよ」
マートンの決意だ。劣勢でも全力を尽くすと誓った熱い気持ちが、打線に火をつけた。
三回に同点に追いつかれたが、四回にブラゼルが左翼席へ12号ソロ。「いい形でとらえることができた」という豪快な一撃で勝ち越すと、勢いに乗った。3安打1四球を集めて2点を奪うと、五回にも一死満塁から藤井彰がこの日2本目のタイムリーを放つなど、3得点。
打線が奮起した阪神が首位・ヤクルトに大勝した。
西村
(2番手で1回2/3を無失点で今季初勝利)「今後も裏切らないようにしっかり頑張りたい」
マートン
(23試合連続安打)「大事なのは勝つことなので、貢献できるようにやっていきたい」
秋山
(三回途中、2失点で降板)「連戦の最初からブルペンに負担をかけて申し訳ない」
阪神・和田打撃コーチ
(ともに3安打の金本と藤井彰に)「そこら辺がつなぐと、大量点のチャンスになる」
阪神・ブラゼル勝ち越し弾「何としてもCSに」
阪神のブラゼルが豪快な勝ち越しソロを放ち、勝利を引き寄せた。
先発の秋山が三回途中で降板。同点に追い付かれて空気が悪くなりかけていたが、四回、先頭のブラゼルは石川の2球目を強振した。「甘い球を逃すことなく捉えられた」と言う手応え十分の打球は、左中間席に吸い込まれた。
統一球とけがに苦しみ、昨季47発の大砲がようやく12号。それでも徐々に打線の中での存在感を高めつつある。ブラゼルは「何としてもプレーオフ(クライマックスシリーズ)に行けるように頑張る」と前向きに話した。