虎・メッセ、バッキー以来の外国人開幕勝利
(セ・リーグ、ヤクルト3-9阪神、1回戦、阪神1勝、29日、神宮)メッセンジャーは阪神の外国人ではキーオ以来26年ぶり3人目の開幕投手を務めた。6回3失点で1965年のバッキー以来、48年ぶりの白星を挙げた。
五回に内野安打や四球が絡み、3失点で追い付かれた。「起こるべきではないことが起こった」と言うものの六回は立て直し、先発の役割を果たした。「シーズン1回目の登板にしては良かった」と充実感を漂わせた。(共同)
大和(自身初の4安打)
「出来過ぎです。(西岡)剛さんが緊張をほぐしてくれた」
新井貴(七回に代打で適時二塁打)
「追い込まれていたので食らい付きました」
久保(6点リードの九回に登板して無失点)
「(出番を)待って(肩を)つくることができた。いい経験になった」
阪神・西岡先制ホーム&福留タイムリー!
華やかなオープニングゲームの舞台を飾ったのは、今季チームに加わった新戦力。阪神の西岡と福留が、いきなり新たなシーズンを予感させる活躍をみせた。
一回、先頭打者の西岡がヤクルト先発館山の3球目を中前へはじき返し、出塁。大和の投手内野安打と鳥谷の二ゴロ、新井良の二ゴロ失策で先制のホームを踏んだ。
二回の第2打席でも館山のスライダーを中前へ。2点リードの七回には、2死二、三塁から右前への2点適時打で猛打賞。
「今日、球場で『出塁せよ』と書かれたTシャツを監督からもらったので、プレッシャーが少しあった」という西岡が期待に応え、相手先発を切り崩すリードオフマンの役割を果たした。
チーム今季初のタイムリー打を放ったのは、これも新戦力の福留。五回1死一、二塁から高め145キロ直球をとらえて中前適時打。「いいところで1本打ててよかった。『一日一善』でよろしいんじゃないですか」と福留。
この日も阪神ファンが敵地・神宮球場の半分を埋め尽くした。ファンの熱狂的な声援を「それを楽しみながらやれたらいい。変に意識することはない」と臨んだ開幕戦で、ファンへの“あいさつ代わり”の一打で勝利に貢献した。
終わってみれば、開幕戦では2リーグ制以降球団新記録の17安打の猛攻で大勝。和田監督が「(苦手としていた)館山が投げた試合で勝てたことは大きい」と、生まれ変わりつつあるチームに自信をのぞかせたように、開幕戦から多彩な顔ぶれがそろっていることを、相手ベンチに刻みつけた。
虎・コンラッド、左右で二塁打&ケンカタックルも
新助っ人も流れに乗り遅れることはなかった。阪神・コンラッドが六回に左打席で右翼線へ、八回に右打席で左翼線へ、二塁打を2本。開幕戦で左右打席長打の離れ業だ。六回には、アウトになったが本塁突入ですさまじいショルダータックルで闘志を披露。「開幕戦で興奮していた。でも、自分にも、チームにもたくさんの声援があって、うれしかった」。早々とスイッチで結果を残した男が7番に座る。確かに強力な打線だ。