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カテゴリ:野球
【イチロー一問一答】
記録の扱い「どうしてもらっても構わない、好きなように」 特集:イチロー 試合後、会見に臨むマーリンズ・イチロー=15日サンディエゴ(撮影・リョウ薮下) パドレス6-3マーリンズ(15日、サンディエゴ) “ローズ超え”のイチロー選手はくだけた雰囲気で記者会見し、辛口ユーモア、風刺をちりばめてざっくばらんに語った。(共同) ――九回、直前の打者が併殺を免れて回った、この日最後のチャンスで記録を抜いた。 「僕がそれ(強運)を持っていないはずがない。ダブルプレーはないと信じていた」 ――日本中が大騒ぎだ。号外も出ている。 「そうなんですか。別の号外(東京都知事関連)の話は聞きましたがね」 ――1打席目で並び、5打席目で超えた。 「でも3打席足踏みしてますからね。これを『サッとやってる』感覚なら、僕はここ(会見場)にいないでしょう。もっと早くできていた。時間がかかりすぎです」 ――今回の記録、どう扱われるべきか。 「どうしてもらっても構わない。好きなようにしてください」 ――これまでの歩みを振り返って。 「僕は子どもの頃から人に笑われてきたことを常に達成してきているという自負がある。アメリカに行くときも『首位打者になってみたい』(と言って)そんな時も笑われた。でもそれも2回達成した。常に人に笑われてきた歴史、悔しい歴史が僕の中にあって、これからもそれを達成していきたい」 ――改めてローズの大リーグ記録について。 「いつかアメリカで抜く選手が出てきてほしいし、それが(元ヤンキース主将の)ジーターのような人格者であることが理想。もっと言えば日本(の年間公式戦試合数)で抜くことが恐らく一番難しいこと。それを誰かにやってほしいし、僕は見てみたい」 ――ローズのイメージ。 「(マーリンズ打撃コーチの)ボンズは『すごくいいやつ』だと言っている。(現在の言動は意図して)演じている可能性がありますね」(共同) 張本氏、イチローの新記録達成に「大あっぱれですよ」 マリナーズのイチロー外野手(42)が日米通算でメジャー最多安打の数字を上回ったことを、誰よりも喜ぶのがプロ野球通算最多の3085安打をマークした張本勲氏だ。「日本球界は鼻高々ですよ。こんな選手は向こう100年出て来ないでしょう」と絶賛する。 1959年から23年間プレーし、広角打法で知られた張本氏は、同じく打ち分けられるイチローの特長を「どのコースにもバットが真っすぐ出ていく。動体視力がすごい」と表現する。一方で「スーパースターと呼ばれる人に豪快な人はいない。繊細なんですよ。だから自己管理が徹底できる」とも分析した。 ピート・ローズ氏が現役時代に来日した際に練習方法を観察。「目がいいんでしょうな。バットの先っぽでトス打撃をやっていて、びっくりした」と印象を口にし、イチローとの共通点とした。 そのイチローが2009年4月に自身の数字を日米通算で上回った際には、わざわざ渡米して見守った。今回の到達に際し、その時と同じせりふで、テレビでもおなじみの「大あっぱれですよ」を賛辞として贈った。 イチロー、次の偉業へ メジャー3000安打まであと「21」 パドレス戦の1回、捕前に内野安打を放つマーリンズのイチロー=サンディエゴ(撮影・リョウ薮下) イチローはピート・ローズの持つ4256安打のメジャー記録を日米通算で上回り、続いて大リーグ通算3000安打の金字塔に挑む。米国野球殿堂入りが確実といわれる大台まで、イチローはあと21本に迫っている。 あと21とはいっても、イチローにとって決して平たんな道ではない。昨年は6月18日時点で2割9分4厘だった打率が、それ以降は急降下した。全盛期に比べて好不調の波も大きい。先発と代打のみの出場が1日おきといったふうに一定しない起用法では、好調時の感触を保つのが難しい。 頼もしいのは、42歳の現役最年長野手となった今も向上心が全く衰えていないことだ。2安打が第1、5打席だったこの日も「でも(通算4257安打目を放つまで)3打席足踏みしてますからね」と悔しがっている。 メジャー挑戦前に通算3000安打を目標に掲げていたら、笑い飛ばした人もいただろう。「子どもの頃から人に笑われてきたことを常に達成してきているという自負がある」と語る、不可能を可能にしてきたイチローのチャレンジがまた始まる。(共同) 広島・黒田、イチローは「もう一度自分を奮い立たせてくれる存在」 広島・黒田博樹投手(41)が16日、マツダスタジアムで調整した。 練習後に米大リーグ、マーリンズのイチロー外野手(42)が日米通算でメジャー最多安打を上回ったことに「素直におめでとうございますという気持ちと、賛否両論あるかもしれないがヒット数が世界一というのはすごいなと思う」と自宅のテレビで見届けた快挙を振り返った。 ヤンキース時代は2012年7月から14年まで2年半もの間、チームメートだったが「いろいろ勉強になった。ヤンキースでプレーした中で、もう一度自分を奮い立たせてくれる存在。あの年齢でバリバリやっている。改めてすごいなと思います」。自身も日米通算200勝まで、あと2勝としているが、先輩の偉業にさらに表情を引き締めていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 16, 2016 07:29:02 PM
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