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プロミネント
FL、1971年作出、コルデス・ドイツ。 花色は濃いオレン
ジで、半剣弁高芯咲き、花径は約9cmで中輪、四季咲き
性、微香。
木立性で、樹高1.5~1.8mと高くなる。 何といっても、
輝くオレンジ色が特徴。
プロミネントは「傑出した」であるが、花姿・花色をいってい
るのだろうか。
※ニューヨーク旅行(10)(2006.11.22)
ヨハネス・フェルメール(1632-1675)
印象派以前の西洋美術鑑賞には、いくつかのハードルがあるが、
その最たるものはキリスト教に対する理解力ではなかろうか。
フェルメールの絵の大部分は宗教画ではない。その点が日本人
に近づきやすい大きな要因だろう。
さて、昨日紹介した彼の作品3枚とは、同じ部屋ではあるが別の
壁面に、フェルメールとしては珍しい宗教画・「信仰の寓意」が
展示してある。
「信仰の寓意」(1671-1674頃)
彼としては珍しく大作(114.3 x 88.9cm)である。 この作品は、
何気ない日常を描いた風俗画ではない。
1644年にオランダ語で出版された、イタリア人チェーザレ・
リーバの『イコノロジア』における「信仰」の記述に基づいて
構想された作品である。
元々プロテスタントであった彼は、妻カタリーナとの結婚の際に
カトリックに改宗している。 この作品もイエズス会の注文によ
るものらしい。
その為、『イコノロジア』に基づきつつも、フェルメールらしさ
も貫いている渾身の1枚と考えてよい。
寓意は比喩に近いが、イソップ寓話に代表される置き換えられた
象徴である。 信仰とあるが、カトリック信仰を意味することは
間違いない。
メトロポリタン美術館には、もう1点フェルメールの絵がある筈で
あるが、この部屋には見あたらない。 やむを得ず1Fインフォメ
ーション・センターで問い合わせる。 同じ2Fであるが2部屋離
れた所にあることが分かった。
ということで、目出度く「眠る女」に会うことが出来た。
「眠る女」(1657年頃)
室内の女性を描いた作品のうち、最も初期のものである。画中に
あるライオンの頭部の飾りのついた椅子、東洋風の絨毯、白いワ
イン入れなどは、以後のフェルメールの作品にしばしば登場する。
女が酒に酔って眠り、家庭の主婦としての勤めをおろそかにして
いることを暗示している。 女の開けっ放しのドアの向こうには
隣の部屋が見える。 エックス線写真によると、絵のこの部分に
は犬(性的なものを示唆する)と、一人の男が描かれていたが、
後に画家によって塗りつぶされたことが明らかになっている。
「眠る女」は、1696年のアムステルダムのディシウス競売の
ときには「酩酊してテーブルで眠る女」の絵と形容されており、
当時はその存在が確認されていたが、その後行方不明になった。
そして、19世紀末になってパリで再び姿を現し、やがて画商の
手に渡った。 1908年にニューヨークのデパート経営者・ベ
ンジャミン・アルトマンがそれを購入し、1913年にメトロポ
リタン美術館に遺贈された。 遺贈の条件として、館外貸し出し
をしないよう言い残しているので、「眠る女」はここでしか見る
ことは出来ない。 この絵だけ別の部屋にあったのも納得である。
ーつづくー
※画像は下記をクリックして下さい。
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