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HOI HOI AI’S LIFE 

HOI HOI AI’S LIFE 

「夢ノート」の効用

【1998年9月に記載したものです】
自分の思ったことや考えたことを大切にしたい。以前からそう思っていたけれど、
最近は特にそう思うことが多いのです。
それはある本を読んで、とても元気になったから。
自分を信じられるようになったからかもしれないです。
頑張っていないとすぐにネガティブになってしまう私が多少の「ふり」はあるものの、
ポジティブに向かってます。
そしてそうやって過ごす毎日はとても新鮮で生き生きしてます。
悩むことはたくさんあるけど、どうせなら楽しく悩みたいなあ。
「怒るときでも笑って怒りたい」という言葉があるけれど、そんな感じかな。
 ある本、というところに話を戻すとしましょう。

その本は中山庸子さんというイラストレーターの方が書いたエッセイ。
「夢ノートのつくりかた」という本です。大和出版から\1,300ででています。
 初めてこの本に出会ったのは私が教習所に通っていた時だから、
大学1年の頃、それも2年が近づいた冬だったと思います。
高校まで毎日をかなり忙しく過ごしていた私は大学に入って自由な時間をどう使っていいか分からずに
ただダラダラと過ごしていました。バイトもコロコロかえて、悩んでたりもしました。
サークルのことや家庭のことでも悩んでいました。
恋・・・はあまり記憶にないけれど、たぶん悩んでたんだろうなあ。

 今思えば、その当時の私は自由な時間がありすぎたから考えなくてもいいことまで考えて、
自己妄想に走って、ネガティブの湯にどっぷり浸かっていたのです。
どうやったってそこから「幸せ」なんて考えられなくて、
いつだって「どうして私は・・・」的な悲劇のヒロインになっていました。
それを指摘してくれる人もいました。でも根本的にネガティブな状態なのでそんな指摘さえも
「私はそんなじゃない。悲劇のヒロインなんて思ってない。なぜわかってくれないの?」
そんな考え方しか出来ない困った人でした。
そして夏休みには夜中に3時間くらい(実際はそれ以上かも)の長電話で滅入って泣き出して、
友達にも迷惑かけまくりのさらに困った人でした。秋にはさらに深刻な悩みを抱えることとなり、
このネガティブの湯はいつの間にか底なし沼に変わっていたのです。

 ところでみなさんは高野悦子著「二十歳の原点」という本をご存じ?
学生運動時代に大学に通っていた女性「高野悦子」の日記なのですが、「自分とは何か」「人とは何か」
常に自分に問いかけ続けている人なのです。そして自殺をしてしまうのです。
この本はご両親が後に彼女の実際につけていた日記をまとめ上げて本にしたものです。
死ぬ前日の日記までが書いてあり、実に生々しい。
社会的に注目された本でもあり、その後「二十歳の原点<序章>」などの形で
高校時代の日記等も同様に本になっています。
私はそんなすごい内容だなんて知らなくて、人から
「考えさせられる良い本だよ。二十歳になる前に読むといい」と聞いて
大好きな友達の二十歳のお誕生日にその本をプレゼントしてしまったのです。
彼も「人生とは?」そんな語りの好きな人で、その本を読み真剣に自分に問いかけていました。
そして本を読んだ感想は「すごい」の一言でした。おまけで「辛い」というのもありましたけど・・・。
私は自分がプレゼントしたわりには読んだことがないし、
そんなに「すごい」なら読んでみたい!と思ってその本を借りたのでした。
(自分でプレゼントしたくせに!)
でもそれが間違いだったのです。

 ここまでを読んで、お気づきの方もいるでしょう。そうです、私はとてもハマリやすいのです。
すっかりこの「二十歳の原点」の世界に没入してしまいました。
そして「私は何か」「人とは何か」「何のために生まれてきたのか」
もう、今になって思えばそんな事どうだっていいじゃない!
といえることで毎日悩みに悩んでいたのです。そのときの私の頭はそんな暗ーいことばかり。
終いには本気で「自殺」を考えたりもしたのです。
信じられますか?この私がですよ!本てとても怖いです。
だってこんなにも人に影響を与えるのですから。
まあ、単に私が影響を受けやすいだけということもありますが・・・。

 そんなお先真っ暗の時に出会った本が先に紹介した「夢ノートのつくりかた」です。
はじめは立ち読みだったのが、おもしろくて次から次へとページを読み進め、
ちょっと元気がでてきたのです。そしてこの方法を私もやってみよう!と思ったのです。
 さて、この方法とはどんな方法?と思うことでしょう。この「夢ノートのつくりかた」という本、
自分の夢をノートに書き上げていく作業をして、その夢が叶ったら書き上げた項目に
ハートマークをつけたりして目標達成を一目で分かるようにするのです。
夢の種類や大きさ、叶うとか叶わないとか関係なしに「WANT」を全て書く。
自分だけのノートだから正直になんでも書く。まあ、詳しい内容は本を読んでもらうとして、
私はその方法を実践してみたのです。「100くらい書いてみましょう。」という奨め通り、
できる限りたくさん。絶対無理なものから明日にでも叶うようなものまで望みを書いたのです。
それから少しの間はその夢ノートをチョコチョコとみては、頑張るぞ!と思ったり、
夢を叶えるための資料やスクラップを集めたりもしました。(この方法も本に詳しく載ってます)
「白いシャツが欲しい」だったら、雑誌の切り抜きでよさそうなシャツのスクラップ゚をし、
店を調べたり、という作業をしていました。いつの間にか毎日がちょっとずつ楽しくなって、
悩みを考える時間をそういう楽しい時間に変える事ができたのです。

中山庸子さんも述べていますが、「自分は忙しい」は幸せへの秘訣。
これは作家、宇野千代さんがかつて言っていた事を中山さん自身が教訓として大切にしているのです。
そして私もその教えが本当であると感じているのです。忙しければ忙しいほど余計な事は考えない。
楽しい事やワクワクドキドキすることをいつも追いかけるようになるのです。

 ね?私って影響されやすいでしょ?でも今日の私があるのはこの本に出会ったからかもしれない。
だからいつでも楽しいことを追いかけていたいし、自分の気持ちを大切にしたいし、
素敵な人になりたいと思うのです。

 なんで、こんな話をしているのか・・・というと、そのノートの事なんていつの間にか忘れて、
というか必要なくなっていたんです。ただ、就職活動やその他忙しい中に、疲れが見え隠れして、
そういう時にもネガティブって訪れるものなんですね。
そして私は心が狭いから、自己反省をする様な事も多くて少し滅入り始めてたのです。
そういう状態の時にお部屋の掃除をして「夢ノート」を見つけたので、懐かしく読み返してみると
驚くことにいくつもの私の「夢」が実現しているのです!
本に書いてあった「あなたの願いがきっとかなう」というのは本当だったのだ!
と同時に今のこのネガティブモードを改善するにはこれしかない!と思ったのです。
すぐに本を読み直し、ノートを作り始めました。
昔以上に大きな夢でいっぱい。でもそれをかなえるという目標があるから、
私は今、多少大変だったり、いやなことでもがんばろうと思えるのです。毎日たのしいもん。

 ちなみに実現した私の「夢」を紹介しましょうか?1つはスペインへ行く。
これはノートに書いてから、半年でかないました。
学校の語学研修に参加するという形での実現でしたが、
実際は崖から飛び込むくらいの度胸が要りました。だって、私をのぞいた12名は
全てスペイン語学科だったんです。でも募集を見たときにはそんな事全く考えてませんでした。
不安はあったけどこのチャンスを逃さないぞ!
募集をみてからスペイン行きが決まるまではたったの3日間でした。
定員が割れていたのと、すでに募集の時期を1日過ぎていたからです。
スペインへ行って私ははとても大きな空気をつかんだ気がしています。
人種差別を受けたことも一人で買い物したことも、
夜遊びしたこともみんな今の私につながっています。そしてなにより、
あのとき私が勇気をだしたお陰で一生出会うことはなかったかもしれない友達をたくさん
得ることができたということです。チャンスは自分から手を伸ばさなければいけない・・・
この出来事は私にそれを教えてくれたものでした。

 2つ目の夢はMDデッキが欲しい!これも実現しました。一時期、母に借金をして
3CD&MDコンポ゚を購入。このMDコンポで毎朝インターFMにセットし、起こしてもらっています。

 さて3つ目はコンパクトなかわいいカメラが欲しい!という夢でした。
今私が愛用しているカメラ(フラッシュがちょっとこわれてるけど)はCannonのIXY。
APSで小型のかわいいカメラです。この間は晴れた日にカメラを首から提げて、横浜を歩き回り、
普段は何気なく見ている風景を写真に撮ってきました。
MM21の朝は少し、NYの朝ににていて、大きな通りと透き通った空気とひんやりとした風、
そして高くそびえ立つビルは都会臭さの中に海風が混ざっていて、
マンハッタンに似ていることに初めて気づきました。
私が横浜を好きな理由はそこにあるのかもしれません。

 他にもまだまだあります。一見お金さえあればかなえられそうなものばかりだけど、
でもこれらを手に入れるためにはChanceが必要なのです。
そして私はいつもそれを思い続けていたからそのChanceを逃さなかったと思うのです。
だからこそ、自分を誉めてあげたい。中山さんも自分を誉めることはいいことと言ってるけど、
私は自分を嫌いになりたくないから、
他の誰かが私を責めても私だけは私の見方でいようと思うようになりました。

 最近では新たに夢ノートを作成したからか、すごいPositive Thinker!自分でもおどろきます。
でも辛いことでも笑顔で交わすためにはこのPOSITIVEこそが大事なのよね。
きっと「二十歳の原点」をプレゼントした彼に今の私を見せたら、喜んでくれるんだろうなあ。
あの頃はいくらどんなことを言われたってネガティブ一筋の頑固な女の子だったから。
170゜の変換だからねえ(10゜は残しておいてね。時々まだネガティブにもなるので・・・)
びっくりするだろうよ。

 まあ、私が影響されやすいからこんなことがいえるんだと思うかもしれない。
でも疑ってかかるより、自分の直感に素直に従って影響されるのも悪くないでしょ?
それで自殺しなくてよかったんだもん(笑)もちろん、今だって悩みがない訳じゃないけど、
それだけに固執したりしないようにしてるんです。
悩みってどんどん悪い方に考えるでしょ。そうじゃなければあり得ないくらい良い方に考える。
だから「悩む」んじゃなくて、「悩みを克服する」というかたちで夢や目標をもって
それに向かってがんばってる私でいたい。

 それだったらいつでも前を向いていられると思うから。もう底なし沼はいやだから、
私はもう少し自分を信じることにしたの。
だからもしかしたらみんなにとって「わがまま」で「手に負えないやつ」かもしれないけど、
まあ、ちょっとは目を瞑ってよ。そしてもし私の様に底なし沼にいる人がいたら、
もっと自分を愛してあげて欲しいです。
短所はチャームポイントなんだって!その人の個性なの。
だから決して悩むようなことじゃない。それをいかして何ができるか・・・そう考えてみましょうよ。
と言いつつも私もそういう考え方にいたる途中です。
でも私の21年間は波瀾万丈もあるけどさ、今の私嫌いじゃないから。
みんなもそうでしょう?

 かなえられないよって笑われた夢を実現したときに「ざまあみろ」と内心タカビーになって、
実際は何事もなかったかのように振る舞える。
そんなしたたかな女でいたいなあ。 そのためにはもう少し頑張らないとダメかな?
そう考える今日この頃です。


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