Hālau Hula Nā Lei ʻO Hokuloa Diary

Haukeaです。
今日は Waha'ula Heiau ワハウラ ヘイアウについて。

ハワイ島のプナ地区に１３世紀に建てられたとされている
「Waha'ula Heiau ワハウラ ヘイアウ」。

　　　

ここは人を生け贄とした最初のヘイアウと言われています。
この様なヘイアウは「Heiau po'o kanaka （人頭のヘイアウ）」とされ、
戦いの神 クカイリモクを信仰する「 Luakini ルアキニ」とも言われています。

ご存知の様にヘイアウは様々なタイプがありますが、
それについては、また別の機会に。

残念ながら１９９３年の噴火により溶岩の下に埋もれてしまいました。

　　　
　　　　　　　　　　　　埋もれる前
　　　　　　　　　　　６棟に分かれていました

　　　
　　　　　　　　　　溶岩で焼失・埋没してしまいました

最初の写真の建物は、建てられた当時のものではなく、
建てられてから数百年間には修理等が何度もされ、
カメハメハ王朝２代目の王 Liholihoリホリホの時代に、
クヒナヌイ（摂政）のカアフマヌが古来の宗教を全面的に廃止したのに伴い、
1820年頃にワハウラヘイアウも破壊したとされています。

　　　　　　
　　　　　　　　Queen Ka'ahumanu カアフマヌ

ワハウラヘイアウは、
元は「Aha'ula (意=赤の集会) アハウラ Heiau」と呼ばれていました。
今の Waha'ula ワハウラの意味は「赤い口」。
ここの壁に赤色の溶岩が埋め込まれていたそうです。

このヘイアウを建てたのは、タヒチから来た僧Pa'ao パアオ。
ハワイ王朝「ピリ王朝」を成立したピリをサモアから呼んだのが彼。
リロア、その息子ウミ、そしてカメハメハ１世と、
偉大な王を輩出したピリ王朝が成立したきっかけとも言える人物。
ハワイ王朝系図はコチラからどうぞ。

ハワイも昔は厳しい階級社会で、神官の階級も高く、
宗教が民に与える影響は、とても大きなものでした。
その影響力が王権に関わると言う事で、
カアフマヌが古来の宗教を全面的に廃止したのに伴い、
ヘイアウも破壊した訳です。
そしてカプも廃止されました。

生け贄になったとされるのは、
カプを破った者が多かったとされています。
権力の保持に有効だったのでしょう。

カアフマヌの宗教・カプ廃止策には、
リホリホのサポート役としてではなく、
実質上実権を握っていた彼女が、
自分の権力を強固なものにしようとしたともされています。
それでも民にとっては、カプの廃止は歓迎された事でしょう。

ハワイの島々には多くのヘイアウがあります。
ヘイアウはハワイの人々にとっては聖地。
そこへ訪れた際には、何も持ち去らない事。
石等も動かさないようにね。
ルールを守って古代ハワイ人の残した遺産を見学しましょうね。