2012/07/03(火)20:10
「精進百撰」
水上勉さんの 本のタイトル。1997年初版(岩波書店刊)をこのところ寝床にて 読んでいる。刊行されて すぐに入手して 通読したが、その後 書棚で休眠していた。
数奇な生涯を送った水上さんは 11歳の時に 京都の寺院で剃髪得度し、19歳の時に 脱走するまで典座修行僧の生活を経験、晩年、重篤な心臓の病に倒れながらも 信州・北御牧村にて自耕しながら蔬食三昧の生活を送る。
この書では 文字通り 晩年の水上さんが作る精進料理100のレシピが カラー画像で紹介されているが 料理書というよりは 非常に含蓄に富んだ ライフスタイルの書物で 大いに 示唆を受けた記憶。
今の菜園生活の 思想的な原点と 云えるかもしれない。再読しつつ 改めて 創作意欲を刺激される。極めて シンプルな料理なのだが すべてに滋味が感じられる。
さて、朝は曇りで 午後から 雨降り。コンテナから サラダごぼうを抜いて きんぴらを作る、四葉キュウリのもろ胡瓜、秩父の豆腐屋の厚揚げとショウガ醤油にて 晩酌中。