157753 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

カケイさんちの総天然色図鑑

カケイさんちの総天然色図鑑

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

筧ぽんきち

筧ぽんきち

Calendar

Recent Posts

Freepage List

Favorite Blog

【今月の空と石】四… 蒼樹サラさん

かぎろひ ふかちゃん0118さん
<A Road to Kobutor… あさっち0205さん
ひっそりと すみれちゃん♪さん
カラフルバスケット みゆゆきさん
2009.03.03
XML
カテゴリ:本日の一冊
先日の「真珠の耳飾りの少女」の作者。


貴婦人と一角獣

今度はパリのクリュニー美術館(今は国立中世美術館)に展示されている6枚のタペストリーをめぐる物語。
細密画と得意とする絵師ニコラが、なぜかタペストリーの下絵を注文されるところから始まります。

真珠~が主人公の少女の一人語りで、フェルメールへの淡い想いが語られてるのに対し、こちらの主人公ニコラはかなりの女好き。
ニコラが出会う女たちが6枚のタペストリーへと描かれていきます。
6枚のタペストリーは、それぞれ《視覚》《聴覚》《味覚》《嗅覚》《触覚》《欲望》を主題としているそうです。
表紙にはそのうちの「視覚」が。
初めて見たときは、なんだか変な表情の人だな、と思ったんですが。読んだあとはものすごく納得。
しかし、現実には作者不詳モデル不詳なわけですから。
あの表情からこの物語を作り出すなんて、ほんとうにびっくりです。

ちなみに絵師ニコラはベルギーの織氏の工房に行きます。
下絵を元に、織氏がデザインを決めてタペストリーを紡いでいくわけですが、人物の描かれていない地の部分には「千花紋」と呼ばれるたくさんの花々を織り込んであります。これがもう四季折々の花々で。一つ一つ違っていて美しいです。
またそれもこの作者にかかると物語があるわけですよ。

まったく。

1枚の絵からこんなに物語を創り出すってすごすぎる。
本当にニコラが彼女たちを描いたに違いないって思うもの。
私が好きなのは奥方と、織氏の妻です。
アマゾンの紹介には「美と官能、禁断の愛の物語」とありますが。
うーん、それは違うと思うなあ。
それだと全員ニコラと恋愛関係にあるように聞こえるぞ。
本当に、6枚のタペストリーをめぐる、女たちの物語です。
ニコラは導き手であって、真に語られてるのはこの時代の女たちの話です。

最近当たりの本が続いてますが、この作者はかな~り大好きになりました。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.03.10 23:21:43
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.