2010/05/14(金)11:48
新アニメをつくろう(20) 概要・・・「味付け」
ジャンルの要素を入れ終わったら、「味付け」という作業を行います。
簡単に言えば「帰納法」を使って、ある「要素」の伏線(前置き)を増やしたり、
新しい「案」を追加したりして観客に飽きさせず、最後まで観てもらうための手法です。
「帰納法」とは、先に結末を用意して、ツジツマを合わせるお話の作り方ですね。
「要素」というのは、物語の5大要素
「恐怖」「謎」「アクション」「色気」「笑い」 そして、プラス「感動」です。
昔からよく、ありますよね。映画とかの宣伝文句。
スリルとサスペンス、恋とロマンの物語!あれですよ。
こういったものがなければ、観客は飽きてしまいます。
五大要素とは、「面白さ」です。(面白さの全てではないですが)
どうしても、ひとりで物語を考えるのですから、好きな話、得意な話に、偏ってしまいます。
小説、映画、漫画などは、沢山の人に、見てもらうものです。
感じ方が、様々な、観客に対して、出来るだけ多くの「面白さ」を用意してあげましょうと
言う訳です。
もともと、この「味付け」作業で、出来上がっていった「定番もの」というのもが、
「ジャンル」ですよね。
伏線(前置き)を増やすという方法は、お話を盛り上げるのによく使います。
多くの伏線(前置き)が、きれいに整理されたとき、
「ああ、なる程!そういう訳か!」
と、納得する訳です。
これは、空気がポンと変わったときに、よくにていて、この瞬間は観客の心は、受け入れ
やすく、感じやすくなっています。
そこで、「怖い」を持ってくれば、ドキ~ンとするし、
「アクション」を持ってくれば、「スカッ!」とします。
勘違いや、ドタバタを、最後にまとめれば「笑い」になるし、「お色気」つまり、
恋愛もこの手法が多いですね。
推理小説は、その極みですね。「謎」が「謎」を呼び、最後に犯人が浮かび上がる。
その瞬間に見せる人間模様は、心に響きます。
そうです。これは、「帰納法」を用いた、起承転結の「転」の応用なんです。
伏線を増やすという手法は、ひとつの「転」で、勝負するより、楽な手法ですが、
伏線を整理しきれずに、話が終わると、後味の悪さが残ります。
ただ、伏線が増えれば、それだけ、整理も難しくなります。
(自分のレベルに合わせればいいですね)
ちなみに、プラス「感動」と描きましたが、ぼくは、クライマックスを盛り上げるのにも
この手法を使っています。
これを「味付け」と区別して、「盛り上げ」といってます。
幾つかの伏線を持った五大要素をクライマックスで整理し、小さな起承転結で作った
五大要素を、物語全体に散りばめると、お話全体の筋を邪魔することなく、観客を
楽しませることができます。
では、実際にやってみますか。(ぼちぼち、結末は隠したいなぁ~)