深海魚、カスミサクラダイが…
カスミサクラダイ(Plectranthias japonicus)。needling後の写真。カスミサクラダイの嗜好が時々変化するので、キビナゴやオキアミから活きエビに変えることがある。今までは活きエビを食べると再びキビナゴやオキアミを食べ出していたのだが、今回は違った。活きエビを食べて数日後に体内にガスが溜まってしまったのだ。原因として考えているのは活きエビの種類を変えたこと。ガス産生菌への腸内細菌叢の変化があったのかもしれないと思っているが、今のところ詳細は不明である。実は以前にも別の深海魚で同じような経験がある。そのときも活きエサ変更後だった。さて今回、ガスが溜まってからしばらく経過を見ていたのだが、摂餌が出来なくなったので、非侵襲的に治療を試みることにした。結果、治療効果なし。ということでやむを得ずneedlingを行った。飼育開始から2年11か月ほど経過している大切なカスミサクラダイ。decompressionが原因ではなく、needlingがうまくいくかどうかは不明。今後もし摂餌できるようになれば、広域抗菌薬投与も一案かもしれないと思っている。