【世界初】:停電時も点灯続けるLED照明=バッテリー内蔵で点灯する直管形LEDランプ
発光ダイオード(LED)照明を企画・販売するサイバーコイン(東京)は29日、停電時も点灯し続ける蛍光灯型のLED照明を世界で初めて開発したと発表した。 バッテリーとしてリチウムイオン電池を内蔵しており、非常時には充電した電力を使って最長12時間照らし続けるという。病院や店舗の非常用照明として、3年後には年間10万~20万本の販売を目指す。 通常の点灯時に充電も同時にしておき、電力がたまるとバッテリーによる点灯に自動的に切り替わる。バッテリー照明の間は電力を使わないため、消費電力は一般的な蛍光灯の3割、既存のLED照明に比べても6割弱で済むという。《時事通信》----------ヤマダ電機、“世界初”停電時に内蔵バッテリーで点灯する直管形LEDランプ ヤマダ電機とサイバーコインは、停電時にバッテリーで点灯する非常灯機能を備えた直管形LEDランプ「ハイブリッドLED『EVERLUCE(エバルーチェ)』 40Wタイプ」を、4月より発売する。 1本あたりの販売価格は工事費なしで19,800円。生産はサイバーコインが、販売はヤマダ電機の法人営業部が担当する。 40W形直管形蛍光灯への置き換えを狙った直管形のLEDランプで、停電時など通電が切れた際に、内蔵のリチウムイオンバッテリーを電源として自動点灯する点が特徴。 点灯時間は2~12時間で、停電時でも施設内にいる人の避難をサポートする効果があるという。非常点灯時の全光束は400~800lm。 また通常点灯時の消費電力は、蛍光灯の半分となる25Wだが、AC電源で3時間点灯した後は、バッテリーによる消費電力0Wの点灯を2時間行なうため、10時間点灯時の実質的な消費電力は15Wになるという。 バッテリー点灯時の全光束は2,100lm(40W形の場合。以下同じ)で、AC点灯時の2,600lmから落ちるが、通常よりも違和感がない照明環境が提供できるという。 両社では設置場所の例として、地下鉄や地下街などの地下施設、窓のない工場施設、非常階段、駐車場など、安全を重視する場所を挙げている。 口金はG13。色温度は5,000K(昼白色相当)。光の拡散領域は270度。設計寿命は50,000時間。LEDチップは日亜化学工業製で、内蔵リチウムイオン電池は“国内大手メーカー製”という。 バッテリーの寿命の目安は7~8年で、バッテリーが切れた後は、通常のLED照明として使用できる。 その際の消費電力は18~19W。照明のスイッチをOFFにした際にも、バッテリーで自動点灯する。なお、従来の蛍光灯器具に取り付けるには配線工事が必要。 発表会には、サイバーコインの野口宏和 代表取締役社長が登壇。ハイブリッドエバルーチェの開発は東日本大震災前の2010年4月から開発をスタートしていたという。 「今年になって、都市部で地震が起きる可能性があると言われているが、バックアップ照明があれば、大変なメリットがある。例えば、地下鉄に乗っている際に地震が起き、駅の照明の配線が断線した場合でも、エバルーチェ自身が単体で発光する。本体が壊れないかぎり照明は失われない」(野村社長) また、直管の内部にリチウムイオン電池を内蔵するということによる安全性については、「慎重なテストをしており、いまのところまったく問題はなく、安心して販売できると考えている」という。 ヤマダ電機の取締役専務執行役員 法人事業本部の栗原正明 本部長は、工事費なしで19,800円という価格について「(通常の直管形LEDランプは)1本7,000~8,000円ほどなので、2倍以上することになる。 すべての照明をハイブリッドエバルーチェに交換するとなると、コスト回収に時間がかかる。レジのキャッシャーの上や誘導灯があるところなど、必要なところに部分的に置に導入するのがベスト」とした。《Impress Watch》