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テーマ:最近観た映画。(40091)
カテゴリ:映画
この映画には、有名な俳優さんは一人も出演していなかった・・・と思います。母親が先に見て、暗い気持ちになったと言っていたので、見るのをためらっていました。でも何故かそういう映画が見たくなった先週末(^^;; 2001年9月に起こった、同時多発テロ。次々にハイジャックされた飛行機の中で、1機だけ、目的地に到達しなかった飛行機があった。 まるでドキュメンタリーのような展開に激しいリアリティーを感じます。 飛行機の中は、日常的な光景。仕事に没頭している人、家族と会話を楽しむ人、疲れて寝てる人。 テロリストは、そんな日常的な機内の中に潜んでいた。 自分が今まで乗った飛行機も、こんな感じでした。もしかしたら、自分が乗った飛行機が、ハイジャックされていたかも知れない。自分の乗った飛行機はたまたまハイジャックされなかったので、私は今も生き延びているだけなのかも知れない。そんな思いが頭をかすめ、背筋が凍りました。 宗教は自由だし、多少考えが違っても思想の問題なので仕方がないと思っていました。彼らがアメリカを敵視する気持ちもわからないこともない。人は生まれたときから目にしている「常識」を簡単に覆すことはできない。「マーシャル・ロー」という映画を見たときも、大勢の人を犠牲にすることを犯罪とも思っていないテロリストを、ただ悪人だと責めることのできない難しさにやるせない気持ちになりました。 でも、この映画を見て、罪もない人の犠牲の上に立つ正義などありえないとあらためて強く思いました。 テロリストたちの行為に必死に抵抗する乗客たちの姿には、思わず「がんばれ」と叫んでしまいそうになりました。 見終わったあと、こんなにぼろぼろ涙が止まらなかった映画は久しぶりでした。 どんなに怖かっただろう、と思います。ただ怯えて屈するだけでなく、抵抗を続け、最後の最後まで人生を生き抜いた乗客たち。生きて欲しかったです。ほんとうに、心の底からそう願いました。 亡くなっていったそれぞれの人に、この先の未来が待っていたのだということを、テロリストは考えていない。いつもどおり家で帰りを待っている人がいたのだということを考えていない。テロ行為はただの殺人です。それ以外のなにものでもありません。それによって人の心を変えることもできません。ただの殺人です。そんなことを許す神も存在しません。 見るのがとても辛い映画ですが、見るべき映画だと思いました。 世界からテロ行為がなくなる日が来ることを祈っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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