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カテゴリ:岡本綺堂
世界怪談名作集(下) (著者:岡本綺堂|出版社:河出文庫) ドイル「北極星号の船長」 ホフマン「廃宅」 フランス「聖餐祭」 キップリング「幻の人力車」 クラウフォード「上床《アッパーバース》」 アンドレーフ「ラザルス」 モーパッサン「幽霊」 マクドナルド「鏡中の美女」 ストックトン「幽霊の移転」 瞿宗吉「牡丹《ぼたん》燈記」 それぞれ趣向の異なる怪談集。 「廃宅」はいかにもホフマンらしい、難解な面がある。 「ラザルス」など、怪談と言うよりは哲学小説とでもいうべき雰囲気。 「怪談」だからといって恐怖譚とは限らない。 「幽霊の移転」など、山本周五郎の滑稽もののような味わいがある。 解説は種村季弘で、軽妙な書きぶりながら要所を突いている。 電灯の発明によって、ゴシック小説の夜と闇の世界が崩れたというのは、実際そうだったのだろう。 闇が消えたとき、新たな道具立てとして鉄道などが取り入れられた結果が、上巻の「信号手」なのではないか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.04.01 21:28:22
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