hongming漫筆

2005/08/14(日)09:07

「男はつらいよ 純情編」 (監督・山田洋次。1971年)

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 何を隠そう、私が映画館で初めて見た寅さんである。  といっても、田舎町のこととて、封切りではなく、東京で言えば二番館、三番館というべき映画館。夏休み向けの東映漫画祭を冬休みに見るようなところだった。  当時はまだ小学生だった。  その後、成人してからも一度見ている。  二回見たのだが、印象に残った場面は二回とも同じ。  覚えている場面も多いのだが、今回見直したらすっかり忘れているところの方がずっと多くて驚いた。  柴又を紹介するテレビを見るところは、もっと映画の中盤かと思っていた。  また、子連れの女が宮本信子だったり、その父親が森重久弥だったりしたことは、成人してから見たのに全く記憶に残っていない。  妹のさくらに説教されて、頭と気持ちは別のものというのはほかの映画かと思っていたが、これだったのだ。  若尾文子は印象に残っていたのだが、その夫は米倉斉加年だと思いこんでいたら垂水悟郎だった。記憶というのは実にいい加減なものだ。  今回は人妻と知りつつ恋をしてしまう。  最初から無理な恋だったのだ。  第一作から通して見てみると、博の独立騒動が唐突。  随分若いときに独立を企てたのだなあ。  源公はちょっといやなやつになっちゃっているが、最後は一緒にいる。  全体を見るとちぐはぐなエピソードの組み合わせなのだが、それでも安心してみていられる不思議な映画なのだ。 アクセスアップに楽天ブログランキング

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